[携帯モード] [URL送信]

学園ノ噺


なんですと!?
今、聞き捨てならない言葉が聞こえたような…。



「ほんと、一目惚れなんてあるんだねぇ…」

「嘘、デスヨネ?」

「ほんと、ほんと。アハハ、俺自身びっくり。今はシないけど、いつかはさせてね?」

「何を?」

「セックス。」

「ぎゃあぁぁぁあ!」

「アハハ、今は安心してよ。ま、無理矢理もしないから大丈夫だよ。…たぶん。」



おい、今一番心配な発言が聞こえたんだけど。



「君が、俺の新しい同室者?」

「あ、うん。」

「そっか…イロイロ楽しみだね。」



全っっっ然!!



「あ、俺は峰岸美季。美季でいいよ。よろしくね〜。」

「オレは枕木颯志。よろしく。」



あぁ、流れでさっきできなかった自己紹介なんてしているけど、このままでいいのか?
江藤先輩にSOS出した方がいいんじゃないだろうか?



「颯志ね。そうちゃんって呼んでい?」

「あ、別に何でもいいよ。」



おいぃぃぃい!
さっきのあの事件(オレからすれば事件)があったってのに、何でこうも平然としてられんだよ!
オレも流され過ぎじゃないか?
こんなんで、やっていけるのか?
身の危険しか感じないよ。



「昨日来るはずだったんじゃないの?」

「うん。でも…その…」

「あ、もしかして見ちゃった?」

「あ、う…」

「誰か来たな〜とは思ったんだけど、乱交相手じゃなくてそうちゃんだったんだ。」

「らっ!?」



もう何も言うまい。
一番最初に、江藤先輩があんな顔したのも頷ける。



「じゃあ、その後どこにいたの?」

「寮監室に…。」

「え!江藤先輩の所!?」

「う、うん。」

「よく泊まれたね。あの人、絶対人を部屋に上げない鬼畜人で有名なのに。」

「え、何その不名誉な有名話。先輩、優しかったよ?」

「は?優しいとか特にありえないでしょ。」

「え、でも…」

「江藤先輩って、ほんとに人寄せ付けないことで有名なんだから。副会長よりいい笑顔浮かべて、言い寄る人をばっさばっさ切り倒していくんだから。」



そりゃそうだろ。
色眼で見られたって、彼女さんいるから迷惑にしかならないし…。

出会いは何とも言えなかったけど、何とかやっていけそうな気がしてきたし、これからの学園生活頑張っていこう!



[*前へ][次へ#]

8/15ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!