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学園ノ噺




「おい、どうした?」



くっついたまま離れない田中。
栂池の犬が移ったか?



「会長、」

「あ?」

「何なんですか?あの宇宙人!作り笑顔が気持ち悪い?あんなチンチクリンに言われたくありませんよ!」

「ちょ、抱き着いたまま怒鳴んな。耳が痛ぇ。」

「あ、すみません。」



とりあえずわかった。
転校生クンとは関わらないどこう。
嫌な予感ほど人間は当たるんだ。



「えぇ〜、そんなに変人だったのぉ?」

「変人レベルより宇宙人レベルです。訳がわからない。あぁ、下半身の方がまだいい。話が通じる。」

「わぁ、カタブツ君に褒められたぁ。」

「あ?貴様のタマ、ばんりきで潰すぞ。」

「すんません。」



…怖ぇよ、田中。
関係ねぇのに、股間を隠したくなる。
あの中新田ですら土下座してる。
しかもスライディング土下座。
いや、華麗だったな。



「…けど、そんなにぃ?アハ、俺見に行こうかなぁ。ヒロリンも行くぅ?」

「行かねぇよ。仕事あんだろ、仕事。テメェも仕事しろや。」

「俺、夜のオシゴトが忙しくて疲れてんだけどぉ。」

「自業自得だろ。第一、仕事じゃねぇだろ。この下半身が。」



じゃあ、お昼休みに行こぉ、とへらへら笑う下半身の気がしれねぇ。
自ら精神的苦痛を味わいにいくとかありえねぇよ…。
八江沼にすすめてみるか?



「にしても、何であんなゴミなんか編入許可降りたんですか?」

「知らねぇよ。頭だけは良いんだろ。代わりに人と成りがアレだけど…。」

「なるほど…。厄介ですね。」



あぁ、同感だ。
悪い予感しかしねぇ。



「こりゃ、一嵐来るな。」

「そうですねぇ…。」



まぁ、嵐に巻き込まれなきゃ、なんともないしな。
とりあえずは、関わらないことだな。



「ツルせんぱーいっ!」



バァンッ!



「だから、テメェはもっと静かに入ってこいやぁぁぁあ!!!」



バキィッ!



「ぐふぅっ!愛が痛い…」



これからの憂鬱を払うが如く、八江沼に回し蹴りをくらわせるが、嬉しそうな顔をしただけだった。
鳥肌が…。



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