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学園ノ噺
8 *

僕は行く途中途中で、先輩に興味があるという不良を三人拾って部屋に行った。

いざ着くと僕の胸が痛みだす。



「では、皆さんよろしく。」

「あぁ。そうだ、もう一つ条件付けてもいいかぁ?」

「どうぞ?」

「萌黄様ともヤらせろ。」

「それは無理だ。…納得できないなら僕を好きにしろ。」

「「「りょーかい!」」」



先輩の部屋のベルを鳴らし、ドアが開いたところで、不良がずかずかと入っていき、押し倒した。



「なっ!やめろっ!はな…んぐっ!」



それからは、生々しい時間だった。
僕は涙が止まらなかった。
悲鳴のような先輩の声に、胸が裂ける痛みが走る。

ごめんなさい、ごめんなさい。
償うから。
ちゃんと償うから。

どんなに謝っても、もう取り返しはつかない。
けど、これはあの子が望んだこと。
僕はそれに応えた。
だから報いも受ける。
あの子の分まで…。

しばらくして、不良が終わったと声をかけてきた。
僕は不良に少し出て行ってもらった。

駆け寄ると、先輩はぐったりしていたけれど、意識はしっかり持っていた。
僕はその体を掻き抱いて泣いた。



「先輩、先輩!」

「……お、じ君?あぁ…おーじくんだ。」

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!」

「………いいよ。萌黄君のためなんでしょ?」

「でも、手を下したのは僕だ!」



ふわりと頭を撫でられる。
ボロボロと涙が止まらない。



「大好き。黄慈君が大好き。それは、変わらないよ。ううん…変えない。」

「っ!」



いっそ憎んでくれた方がいいのに…。



「だから、俺は狂ったふりをしてあげる。そうすれば、ね?」



君の思い通り。
そう唇だけで言って、先輩は意識を失った。

僕は出来る範囲で先輩の身体を清めて、ソファーに寝かせ、毛布を被せた。
それから最後の口づけ。



「先輩、ありがとう。」



さよなら。

僕はそのあと、不良たちの好き放題にされた。
相手だけの一方的な快楽に、解放された時にはずたぼろだった。
そんな身体を引きずって、部屋に戻り、身体を洗うと萌黄に全て終わったことを告げた。

萌黄の嬉しそうな顔に僕も微笑み、おやつを作ってあげた。



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あきゅろす。
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