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学園ノ噺
理事長、大好きです!
※35歳童顔平凡理事長総受け



はっきり言って、理事長の仕事は忙しい。
加えて、子供達との触れ合いも少ない。

あれ?オレ、教育者を目指してたのに、到達してなくね?

まぁ、仕方ないのだ。
水野一族の端くれだから。



「理事長、葵(アオイ)理事長!」

「あ、は〜い。」



そして、暢気にお茶を飲む暇さえない。



「何?次の仕事?」

「いえ、私といる時くらい、いちゃいちゃしましょうよ。」



現在、有能で優男な美形秘書と理事長室にいるのだが、たまに訳のわからないことを言う。

いや、ホントはわかるけどね?
わかっちゃいけない気がするんだ。
だってオレ、童顔だけど35歳のオッサンだから。



「理事長、これにはんこくれ!」

「はいは〜い。」



理事長になって接することが出来る生徒の一人、会長の結木(ユウキ)君が持って来た紙に目を通す。

秘書が舌打ちした気がするけど気にしない。

………え?
あれ?最後の書類、なんかおかしくね?
だって、これって…



「結木君、これ新しい冗談?」

「あ?んなわけねぇだろ!いいからそれにサインしてはんこ捺せ。そしたら、晴れて俺達は夫婦だ!」

「何ですって!?理事長駄目です!」



婚姻届だし。

うん、捺さないし、サインしないからね?
第一、オレ男だから。



「叔父さん!今からデートしよう!オレ、完璧な計画立てたんだ!」

「はじめ君、理事長室にはノックしてから入ろうね?それから声は小さく。」

「あ、ごめん。でね、まずはネズミーランドに行って、へとへとになるまで遊んで、夜のパレードを手を繋ぎながら見て、ネズミーリゾートで夕食を摂るんだ!だけど、夕食には一服盛ってあって、叔父さんは体が熱くなるんだ!グフフ…そして、」

「理事長、そろそろ定例会です。」

「あぁ、そうだね。」



一体、いつオレの甥は妄想変態男になったんだろう?
つか、兄貴どいう教育してやがんだ…?
あの万年頭お花畑め…。

オレは、秘書と共に会議室へ向かう。
甥と結木君が何か叫んでるけど気にしない。
気にしたら奴らの思う壷だ。

言っとくが、優越感に浸ってる秘書…お前も同じだからな。

そしてオレは定例会(理事会とも言うが)の会場に着く。



「おぉ、来たか。」

「遅れて申し訳ありません。」

「よいよい!どうせ、ただの井戸端会議だからの。ふぉっふぉっふぉ。」



…ま、いっか。

そんな訳で、理事長職は今日も忙しい。
主に、どうでもいい事が…(笑)



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あきゅろす。
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