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皇桜学園物語
B
「……意外とあっさり切れちゃうんだね。」

それを見て、春日はそう告げる。

「ただの紙だしな。」

そう言いながら春日に半分を渡す。春日は名字の部分を受け取りながら、

「反撃とかないかな。お色気作戦とか。」

そう呟いた。

「紙に色気を出させるなよ。しかも何でそこなんだよ…あれか?紙の色がピンクだからか?」

卓都は呆れながら尋ねた。

「?反撃はお色気作戦が効果が高いんでしょ?」
「…また父親か?」

新しい視点に、卓都は少しため息をついたあと尋ねた。

「うん!柾父が、反撃はお色気作戦が効果が高いって言ってた。」
「…理由を聞いてもいいか?」

ニコニコ伝える春日に、ちょっと沈黙したあと、聞いてみた。

「えっと…“美しいなら足が止まる。美しくなくても、足が下がる”って言ってた!」
「…そうか。…すごいんだな、お色気作戦。」
「すごいよね、お色気作戦。」

二人の気温差は変わらなかった。

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