皇桜学園物語 A 「…書いてない。」 探してみたもののない。 「どうしよっか…。」 「誰かに聞…ってあいつらしかいねぇじゃねぇか…」 卓都は顔をしかめる。美形なのでそんなことをしても美形。 しかし、定番・風呂場から出来立てホヤホヤの色気、をスルーした春日にとって気づく方が難しいこと。 「え!?卓都知り合いいるの!?」 違う反応が帰ってきた。 「…その言い方は酷いぞ春日。」 「あ、ごめん。でもいいなぁ…私も友達がほしいなぁ。…あ!卓都をないがしろにしたい訳じゃないよ?なーんか皆話しかけても無視されちゃうだけだし…。」 卓都がものすごい寂しい表情をしたので、言い訳をする。 が、問題点はそこではない。しかも逆効果。 「いや…俺のせいだな…。」 どうして春日に友達ができないか、それは“あいつら”と卓都が側にいるためである。 「いやいや、しっかり話の聞けない私がダメなんだよ。」 “あいつら”に気づいてない時点で意思疏通の可能性は低いが。 [*前へ][次へ#] [戻る] |