皇桜学園物語
A
クマ、もとい熊への質問の答えはあっさりだった。
「…男前レベルが上がる感じがしたので。」
これ見たとき、鮭を2匹も食べきれるなんてすごい!!…って思ったんだけど…。
春日の男前の基準については自分ができないこと、らしい。
「…まぁ、確かに男らしさは感じられるか。ありがとな。はい。」
木彫り熊(リアル)の絵柄に男前(?)基準を置いた卓都に春日の基準は伝わらなかった。しかし、逆に春日に伝わるはずもなく…
許して貰えた!!良かった…売店で太陽さんと迷ったけど。
調査官の許可をもらえて満足そうにしている。さらにお礼まで言おうとした時、
「ナァ〜」
モニが春日にすりよりながら一声。
「…もう寝る?まあ、9時だからぎりぎり寝る子タイムか。…お休み〜。」
時計を確認して頭を撫でる。
「ニャア」
それに応じて一声鳴いた後、自分のベッド(作者:春日)へ向かっていった。
あちらも人の言葉がわかるらしい。
こう言うところはまだまだ子供だなぁ。
母親のような事を考えながら春日はその後ろ姿を見ていた。
そして、それを見ていた卓都が一言。
「相変わらずよくわかるな。」
この猫との会話は日常茶飯事らしい。
「そりゃ長い付き合いだし…。」
感心したように言われても、普通なんだけどな…。モニ育てたのだって私も一緒だったし。
ただ、春日にとってはこの行為こそ日常茶飯事であり、その言葉で不思議そうな顔になる。
「まあ、春日だしな。」
いや、そう言う納得されても。
卓都は頷くが春日は納得できない。
それに気づき、卓都は話を変えた。
「そ、そう言えば最近回りが騒がしいけど、理由わかるか?」
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