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lizard
俊介side
まさかのまさかだ。こんなことがあるなんて!

朝登校して、前にちっこい女の子が歩いているのを見かけた。なんとなく、 雰囲気が似てたから、顔を覗きこんだんだ。そしたら、まさかのまさかだ。


音葉とおれは、幼稚園からの幼なじみだ。というのは、家が近所であったから。俺たちは、家族ぐるみで親交があり
、また同い年だった俺たちは、必然的に仲良くなった。


俺は小さいときから、音葉が好きで、ずっと傍で守ってやろうと思っていた。
俺のお嫁さんは、音葉なんだと、決まっているのだと。

けれど、俺達に試練が舞い降りたのだ!


俺が中学二年生のとき、親父の転勤が決まった。都外に住むことになった、俺は音葉との別れを余儀なくされた。


学校のお別れ会が終わり、音葉のうちに挨拶にいった。


「俊ちゃん、本当に言っちゃうの?
嫌だよぉ!わたし、人生ゲームできなくなっちゃう!」


なぜか、その当時音葉は、人生ゲームにはまっていて、俺はいつもその相手をさせられていた。


「大丈夫!きっと、人生ゲームのサイコロの目がたまたま、悪いようになったようなもんだよっ!俺、音葉をゴール地点で待ってるからなっ!」


自分でいいことを言ったと思った。ゴール=結婚なんだよ。音葉!


「えぇ、私負けるの嫌だから、俊ちゃんは、ゴールしちゃ、だめ!」


音葉は、笑っていった。


俺は、引っ越しの車に乗り、音葉が見えなくなるまで、手を振り続けた。


それから、一年間、受験というのもあって、連絡は取り合わなかったんだ。って、いうか、通じなかった。音葉の携帯に。





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あきゅろす。
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