Material
復活×ボーカロイド4
今日もツナとミクはカラオケに来ていた。
ミクはカラオケの画面の中で、両手を広げて歌を紡ぐ。
それは溶けるような乙女の恋唄
傘の下の愛しい想い唄
高音を響かせ、震えるように歌う
ミクの唄
歌い終えたミクに、ツナは拍手を送る。
「すっごく良かったよ、ミク!」
そんなツナにミクは照れたようにはにかんで、画面の中をくるくると回った。
「ミクは恋愛系の曲、上手だよね」
ツナがそう賛辞を送ると、ミクは回るのを止めて胸に手を当てると、笑みを浮かべる。
「だってミク、恋してるから!」
ミクからの思わぬ答えにツナは目を見開いた。
「え、そうなの?」
そう聞き返せば、「うん、そうなの」とミクは胸を張りながら頷く。ツナが驚いたような感心したような複雑な表情を浮かべていると、ミクは不意にどこか意地悪そうな顔で笑う。
「そう言えば……ミクはいつもお留守番だから知らないけど……ツナは誰か好きな人とかいないの?」
ミクの言葉にツナは瞬時にある少女の姿を思い浮かべてしまい、頬を赤らめる。そのツナの反応にミクはパッと表情を明るくした。
「あっ、その顔はいるんでしょ!!ね、どんな子?どんな子??」
ミクの弾けるような問いかけに、恋愛トークに慣れていないツナは顔を真っ赤にして俯く。しかしそんなツナにミクはお構い無しに続ける。
「え、可愛い?それともカッコいい?髪型はどんなの?ホラホラ黙ってちゃわかんないよツ〜ナ〜!!」
完全にテンションを上げたミクは画面の中で身を乗り出すようにツナに問いかける。ツナは照れと戸惑いを顔に浮かべながら小さく口を開いた。
「……か、わいい……系…」
ツナが呟いた言葉を聞いたミクは力一杯右手を振り回しながら「ウィーーーー!!」と高音の声を弾かせた。
「そっかそっかツナは可愛い子が好みなんだ!可愛い子かぁ、そっかぁ〜」
テンション上げまくりのミクに余計にツナは恥ずかしくなる。
「あーもう!この話はおわり!おしまい!次の曲入れるよ!!」
そう照れ隠しに叫ぶと、ツナはリモコンを取って次の曲を探した。
「ラブソングにしなよ、その女の子にピッタリのさぁ!っていうか今度携帯ごとミク連れてってその子と会わせてよ!私壁紙のフリしてるから!ねぇツナ〜!」
結局ツナはカラオケが終わるまでミクに京子の事を探られ続け、ツナは赤くなったり慌てたりを繰り返していた。
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復活×ボカロシリーズは『ちょ』から始まる大人の事情により直接的な歌詞や曲名は表記しないことにしました。
なので雰囲気で楽しんでください!
何歌ってるのか、分かる人には分かれば良い……なぁ←
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