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大空と錬金術師
治安

結局考えても仕方ないと割りきり、いざとなったら全力で(それこそ死ぬ気で)逃げよう、と何とも弱腰な決意を固めたツナはアルとお喋りに花を咲かせていた。

「それでさ、兄さんってばすぐに首突っ込むから戦いとか喧嘩になっちゃうんだよね。まあ最近ここら辺の情勢が悪化してるのも関係あると思うけど。」

そんなアルの言葉にツナは顔色を悪くした。

「え……ここら辺って危ないの?」

そんなツナをみてアルは慌てて首を振った。

「全部が全部じゃないよ!!そりゃスラム街とか行けば危ないだろうけど……同じ東でも僕らの故郷のリゼンブールは良い場所だよ?多分変なことに首を突っ込まないで、危なそうな場所に近付かなければそうそう危険な目になんて……」

アルフォンスのその後の言葉は続かなかった。突然車両のドアが開いたと思ったら、銃を持った人が二人飛び込んできた。

「たった今この列車は我々が占拠した!!殺されたくなきゃ言うこと聞きな!!」

経験が無くとも、この国について知らなくとも、分かる。彼らは間違いなくテロリストだ。
あまりの事に周りは騒然とする。


「……変なことに首を突っ込まないで、危なそうな場所に近付かなければ良いんじゃなかったんですか……?」


「いつもじゃないよ?ただ、たまにこんなこともあるってことだよ。」


ツナは自分の巻き込まれ体質に心から溜め息を吐いた。





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あきゅろす。
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