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▽sakura kiss/幸村






「わぁ…!精市!桜、満開だよ!」


「ふふっ、そうだね」


今日は久々の部活オフで、小春日和ってことで、精市と2人でデート…なはずだけ
どなぁ…


「スッゲー!!ほんと!綺麗っスねぇ」


「ピヨッ」


……なんでこの人たちがいるのよ…










**〜Sakura Kiss〜**





二人でお花見をしていると、たまたま…なのかわからないけど、切原と仁王とブ
ンタとジャッカルとばったりあってしまってデートに乱入してきた。


「…はぁ」

なんでかなぁ…なんて思ってため息をついていると仁王が話しかけてきた


「なんじゃ、ため息なんかついて」


「誰のせいよ、誰の」


あたしがそう拗ねながら言うと、仁王はおかしそうに笑った


「なに笑ってるのよ〜」


「いやいや、なんでもなか。そういや、お前さんがた、キスはまだじゃったかの
ぅ」


「…それが何よ」


少し照れながら言うあたしの頭を仁王はクシャクシャと撫でた。


「素直じゃないのぅ」


「なにがよ!!」


「したいんじゃろ?キス」


「…はぁ?!べっ…別に!!したいとかっ…別にっ!」


「なにが別になの??」




あたしが恥ずかしさのあまり声をあらげていると
あたしと仁王の間に精市がはいってきた


「せっ…精市っ?!」


「それじゃあ俺は席を外すとするかのぅ」


なんて呑気に仁王は切原とブンタとジャッカルのとこに行ってしまった。



「仁王となに話してたの?」




「たっ…他愛ない痴話喧嘩です…」





「なんか顔赤いみたいだけど??」




「あ…暑いからじゃない?!」




明らか様に動揺しながら言い訳すると精市はふーん、と首を少し首を傾げた


そしてあたしの耳に顔を近付けると





「…―ねぇ、仁王たちが見てないうちに、抜け出しちゃおっか」




なーんていきなり囁いてきて…




「え?!あ、ちょっと!」



返事をする前に精市はあたしの手を引っ張って走りだしてしまった




しばらく走って着いたとこは人影の少い大きな桜の木があるとこ…




「やれやれ、とんだ邪魔がはいっちゃったね」





「そ…そうだね」




仁王のせいでなんか意識しちゃうじゃん…。

あたしだって精市とキス…したいよ、



好きだし。


…なんて精市には言わないけどね



「ねぇ、優雨??」


「ん?なに、精い―…?!」


名前をよばれて精市のほうを向こうとするといきなり腕を引張られて、

気がついたら精市の腕の中。


「!!っ…なっなに??!」


あたしが腕の中で暴れていると、精市は腕の力を強めて、苦しいくらい抱き留め
られた。


「せっ…精…市??!ここ、外なんだけど…」


「誰もいないから大丈夫」


「そ…そういう問題じゃないって…!!もぅ、どうしたのよ精市」


「…ねぇ、優雨??優雨は俺のこと、好き?」


「え?!なに?!急にっ…」


びっくりして精市の顔を見るとなんだか精市は妙に真剣な顔をしていた


「…当たり前じゃん…好きだよ、あたしは精市が好き」


あたしが顔を真っ赤にしながらそう言うと精市はニッコリと笑って顔を近付けて
きた


初めて唇に感じる柔らかく、温かい感触…


「……」


「ん…っ!く…し…っ…て」


あたし苦しくなって
そう言うと精市は名残惜しそうに唇を離した。


「よかった」

「な…なにが…?」


呼吸を整えながらそう言うと精市は優しく微笑んだ


「優雨、滅多に俺のこと好きっていってくれないじゃない」


そう言われるとそうかもしれない…


まぁ、あたしは素直じゃないから…




あんまり好き…っとかそういう言葉はあまり言えない




でも好きな気持ちはホントなの。




「そっ…それは、恥ずかしくて…」


「ふふっ、わかってるよ」


「わっ…わかってるなら…」



「それでも、俺は優雨の言葉がほしい」


「精市は??あたしのこと、すき?!」


「当たり前じゃないか」


「あたしも、…言葉がほしい」


「優雨が望むなら何度だって言ってあげるよ」


そう言って精市は再び唇を寄せて来た




「優雨、好きだよ。…愛してる」









―…舞い散る桜吹雪きの中、あなたと交わすキスは甘くて溶けてしまいそう










「次は誰にも邪魔されないようにしよう…?ね?」


「・・・・うん」










【お。わ。れ】


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