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▽シアワセの条件/不二
あたしは、あなたの笑顔を見る度幸せになれるよ…
あなたがシアワセになれる時はどんな時…―?
***シアワセの条件***
とある日の昼過ぎ、
今週から冬休みで、周助も部活も冬休み期間に入ったということで、久々のデート日
あたしはいつも以上におしゃれをして、待ち合わせ場所に向かった
「周助!ごめんね、待った?」
「ううん、僕も今着たばっかりだよ」
「そっか、よかった」
「……」
「な、なに?」
周助はあたしをジロジロと見ていてなんかだか居心地が悪い…
あたしがそう問うと周助はジロジロ見るのをやめて今度はニコニコと嬉しそうに笑った
「??」
「僕のためにおしゃれ、してきてくれたんだ」
「なっ…べ、別に周助のためじゃ…」
顔が熱っつくなりながらあたしは明らかに動揺しながらそう言うと周助は、はいはい。とサラッとあたしの反論を流した
「それじゃ、行こうか」
周助はそう言ってあたしに手を差し出して、あたしはぎこちない仕草でその手を握った
付き合ってから結構経つけど、あたしはそういう仕草にはまだ馴れなくて…
いつも緊張しっぱなしだ
…なんだか悔しい…
映画にショツピング…―
今まで忙しかったぶんたくさん遊んで、気がついたら周りはとっぷりと日が沈んでいた
「ふあ〜〜、楽しかったねぇ」
「クスッ、そうだね、」
手を繋ぎながらゆっくりと歩いているとき、
ふと、聞きたくなった
「……ねぇ、周助?」
「ん?」
「周助は、あたしといる時…幸せ?」
「え?」
いきなりの問い掛けに少しだけ周助はびっくりしたような表情をする
「あたしはね、周助といると幸せだよ。大好きな周助と手をつないでる時なんか、どうしていいかわからないくらい幸せになるんだ。」
そう言うと周助はあたしの腕を引っ張るとギュッと抱き締めた
「うん…僕も幸せだよ、優雨の笑顔を見ると幸せになる、…幸せになるたび優雨のこと、すごく好きだなって実感するんだ」
「う…うん」
なんだか自分で聞いておいてすごく恥かしいな…
「どうしたの?急に」
「なんとなく…伝えたかっただけ」
顔をあかくしながらそう言うと周助はおかしそうに笑った
そして顔を近付けて、そっと唇を重ねた
…―ほら、こんな時でさえ、幸せでたまらないんだ
「僕さ」
「ん?」
「優雨なしじゃあもう生きていけないかも」
「ばか……」
「あたしもだよ…」
あたしのシアワセの条件…、
それは、あなたが隣にいること―…
それだけであたしはこんなにも幸せでいっぱいになるんだ。
--END--
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