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企画・記念
8
 さすがに、こんなに頭が弱い連中が仲間だったなんて思いたくないな。
 転校生も顔色を悪くさせる。
「俺は絶対にお前を許さない。芳を傷つけたお前がこれから先陽の目を見られると思うなよ」
 俺がそう告げるとタイミング良く風紀室に黒尽くめの男たちが現れた。
「新藤光。お前を殺人未遂、傷害の容疑で逮捕する」
 胸から警察手帳を出した男の告げる言葉に俺と風紀委員長、親衛隊長以外の奴らが目を見張る。
 俺がさっき風紀委員長に見せたのは転校生の犯罪経歴。しかも理事長や奴の家によってもみ消されて来た転校生が起こした事故についての報告書だった。
 俺はただそれを調べさせ、警察にコピーを送るよう指示しただけだ。
 勿論匿名で。
 警察の連中が転校生を運び出す。
 廊下の方から聞き覚えのある声が聞こえる。どうやら、理事長の方も掴まったらしい。
 転校生はされるがままに連行されて行った。
 まあ、まずは一番邪魔な奴が消えたな。
 俺は、未だに呆然としている役員たちに向き合う。
「次は、お前たちの番だ。自らの責任も仕事も放棄して権利だけを貪ることが許されるなど思ってはいないだろ。…お前たちは今この瞬間を持って役員をクビだ。仕事以外でサボった授業については欠席扱いにさせてもらう。あと、全員Cクラス行きだ。因みにこのことについてはそれぞれの家に連絡済みだ」
 役員たちの顔はさっきまで以上に蒼白だ。
 だが、これも全部自分が招いた結果だ。
 俺はその後の処理を全て風紀に任せ、その場を後にした。
 俺がするべきことはもう終わったからな。



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あきゅろす。
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