[携帯モード] [URL送信]

企画・記念
3
「親衛隊の隊長が甞めた口きいてんじゃねえよ」
 生徒会長は彼にそう告げた。
 この場で、生徒会に対しても変わらず凛とした態度を保ち続ける彼こそが生徒会書記親衛隊隊長・瀬名 鈴セナリンだった。
「それに僕らに命令できるのは書記様だけです。僕らの意志で親衛隊は動いてはいけない。…当たり前のことでしょう?」
 鈴はその愛らしい顔を傾げた。
 生徒会長は舌打ちすると後ろを振り返った。
「おい、書記。なんか言ってやれ」
 会長はソファーに座って眠たそうにしていた治樹に言った。
「…制裁、ダメ。次…解散」
 治樹はそう鈴に告げた。
「かしこまりました、治樹様。ですが、僕らは制裁など行っておりません。それだけはどうか信じて下さい」
 鈴はそう告げると後ろを向いた。
「治樹様の命令だ。制裁を行ったら解散。くれぐれも転校生には近づかないように」
 鈴の言葉にその場の全員が返事をし、いないものたちにメールをまわしだした。
 その様子に流れを見ていただけだった生徒会役員たちが目を丸くしている。
「そう言えば、最近、他の親衛隊の方で怪しい動きがあるようです。くれぐれもお気をつけください」
 鈴はそう言うと親衛隊を告げて生徒会室を後にした。


[*前へ][次へ#]

4/21ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!