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企画・記念
4
 クリスマス当日。
 僕は、薫先輩に連行されていました。
「さあ、みんな、始めるよ」
「「「はい」」」
 そこには親衛隊の数人もいて、僕は身ぐるみをはがされました。
「じゃあ、まずはこれを着てね」
 そう言われて渡されたのは白い、レースやフリルがたくさん使われたふんわりとしたスカートが特徴的なドレスでした。
「あの…これって…」
「いいから、着る」
「はい!」
 逆らうことはできず、親衛隊の皆に手伝って貰いながら何とか着ることができました。
 背中と足がスースーします。
 後ろは床につく位長いのに、前はミニスカートになってるんです、これ。
 それに、背中は半分位出てしまっています。
「あ、これも穿いてね」
 そう言って薫先輩に靴下の長いものを渡されました。
 腿のあたりまであるそれは少し違和感があります。
「後はメイクと髪だね」
「え?」
 戸惑っている僕をそのままにどんどんと皆が僕を着飾っていきます。
 もう、なにがなんだかわかりません。
 あれよあれよと言う間に僕は先輩たちの手で飾り立てられました。
「うん、完璧」
 薫先輩が満足そうに微笑んでいます。
 僕にはそのやりきったと言わんばかりの笑みが眩しすぎました。
「じゃあ、会場に行こうか」
 いつの間にか自分の準備を整えた先輩たちと一緒に会場となる講堂へと連行されました。



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あきゅろす。
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