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01-6


学校が近くなると同じ制服に身を包んだ人が増え、悠は時々自分に向けられる好奇の眼差しを体に感じていた。
1週間ぶりの登校だから仕方のないことかもしれないけれど、いい気分はしない。
無言の視線ほど痛いものはない。
学校に着けばそんな視線を一日中浴びないといけないのかと思うと、もう帰ってしまいたい衝動に駆られる。
それが半分は自分のせいだからタチが悪い。
もう半分は偏見のようなものだ。
そんなことを考えていると校門を入る頃には肩の力が抜けて、情けなく悠の背中は丸まっていた。


「おはよーさん」
「ひゃぁっ」


突然、背中を叩かれ驚いた悠は言葉になっていないような声を出した。
そして振り向くと次は声を失った。


「わりぃ。そんなに驚くとは思わなくてさ」


困ったように頭を掻くのは黒羽だった。
朝練が終わりコートから部室に移動する途中に悠を見つけたのだ。
少し離れたところでチームメイトが不思議そうに二人を見ていた。


「どうした?」


自分を見上げる悠に黒羽は首を傾げた。
悠は小さく首を左右に振る。
それがまた黒羽に違和感を感じさせた。
珍しい組み合わせに周囲は遠巻きに視線を向け、時折女生徒が悠にキツイ眼差しを向けた。


「私、やっぱり帰る」


悠は返事も聞かずに早足で来た道を引き返した。
まだユニホームを着ている黒羽はそれを追いかけるわけにもいかず、チームメイトのところへと戻った。

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あきゅろす。
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