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卒業記念〜シンデレラ〜
あるところに生みの親を亡くした可哀想な一人の娘がおりました。その娘は父が再婚してできた継母とその歩運等の娘達二人と一緒に住んでいました。しかし不幸なことにその継母はとてもいじわるで悪魔のような女だったのです。娘の名はシンデレラといいました。
 今日もシンデレラはいじわるな継母たちにしごかれてロビーの掃除をしていました。しかし運が悪い事にシンデレラが掃除をさぼっているときに継母が来てしまいました。
「あっ、やべ」
それに気づいた継母は怒って近くにあった雑巾をシンデレラに投げつけました。
「シンデレラ!!ちゃんとやりなさい!!」
「ちょっ、義母さん!!!!!」
見事雑巾はシンデレラの顔面にクリーンヒット!!ずるずると雑巾が落ちていく様は実に愉快な様子だった様です。継母は腹を抱えて笑い出しました。
「wwwwwwwwww」
「この、・・・・ババァ!!!!!!!」
シンデレラはいらついて投げられた雑巾を継母へ投げ返しました。
「うぉわぁ!!!!!!!!!!」
しかし飛行力のない雑巾は顔の代わりに継母のお気に入りのドレスにべったりと付いてしまいました。元から水分を含んでいた雑巾はそのままドレスに染みを付けてぼとっと悲しい音をたてて床に落ちました。とたんにその場の空気が重くなりました。シンデレラは思いました。「やっちゃった・・・・・」と。かすかに継母の瞳が光っている気がしました。超恐い。
「シ〜ン〜デ〜レ〜ラ〜・・・・・(怒」
「すっ、すみませんでした!!!!!」
シンデレラは継母の纏う風意気に気圧されて思わず謝ってしまいました。しかも土下座で。シンデレラの潔さは天下一品でした。継母はその姿を見てフフンと鼻で笑い、無言でロビーを出ていってしまいました。そのあとすぐに二人の姉も来ました。そして一言。
「あらやだぁ〜、シンデレラが床に這い蹲っているわぁ〜」
それだけを言い立ち去っていきました。シンデレラ一人が残されたロビーには変な空気が漂っていました。とたんにシンデレラにスポットが当たりシンデレラの姿をより一層目立たせました。そのままシンデレラは祈るように手を組みました。
「あぁ、神様。どうか私に優しい義母さんをお恵みください。あと、できるならガンプラ欲しいです」
後半いらないけれどシンデレラは神に祈りました。すろとどうでしょう。いきなり扉の方が光り始めたのです。そのまま光りは弱くなっていき、最後には一人の影が映し出されました。その姿は黒尽くめの服装、おまけに黒い変な帽子という姿でした。シンデレラはその人を視界に捕らえた瞬間大声で叫び出しました。
「ふっ、不審者ぁ!!!!!!!!!」
「大声出さないでください!」
確かに不審者とも思えます。シンデレラはそのまま後ずさりました。
「そっそんなに驚かないでください〜」
「ぎぃああああ!!!!!」
その男は少しむっとなって叫びました。
「私は魔法使いです!!!」
「へっ・・・・?」
シンデレラは「なんだこの厨二病」と思いながら少し近づいてみました。するといきなりシンデレラの身体が奇妙な渦に巻き込まれました。
「うおっ!?」
「金・金・金!!うぉー!!!!!!!!!」
自称魔法使いは呪文?みたいな事を唱えながら真剣に棒を振り回しています。寧ろ発狂してる様に見えます。暫くすると渦が消え、シンデレラの服はつぎはぎだらけのワンピースではなくてピンクとブルーの鮮やかなドレスになっていたのです。
「はぁ、はぁ、どっどうですか・・・?」
「わあぁ・・・」
シンデレラは素直に驚き、そして感激しました。シンデレラの姿は一人のお嬢様になっていました。心なしか目元も可愛くなっている気がします。うおぇぇぇ。その姿に満足した魔法使いはシンデレラの方を向きました。
「シンデレラ、かぼちゃとネズミとトカゲを持ってきてください」
「なんでっ!?」
「なんでって・・・貴方徒歩でお城まで行く気ですか?」
「えっ・・・?」
シンデレラは忘れていました。今日はお城でのパーティーがあるのです。シンデレラは魔法使いに言われて思い出したようです。
「あぁっ!!パーティーね!はいはいっ!今持ってきますよ!」
シンデレラは物分かりがいいようで、すぐに言われた物を持ってきました。トカゲがトカゲじゃなくてネズミが某ランドもどきだったりといろいろと変ですが、魔法使いは何も言わずまた意味不明に発狂しはじめました。
「マネー!マネー!マネー!!!!!!!!!!!」
また暫くするとそこにはかぼちゃと謎の生物ではなく、豪奢な馬車と真っ白い白馬が居ました。
「おおー!すげぇ!!」
「さぁ、これに乗って行ってください」
「うん!分かった!!」
「あっ、ちょっと待って!!!」
シンデレラはこれでもかというほどメンチを切りました。が、しかし魔法使いはそれを無視して話し始めました。
「シンデレラ、別に無視をしても良いのですが、これだけは注意してください。私がかけた魔法は12時になると解けてしまいますんで分かりましたか?」
「期限付きかよ・・・駄目男だな・・・」
「なんですか!乙女だったらこう、ドキドキってなるもんじゃないですか!!」
「なんねーよ。ま、行ってきまっす!!」
「あっ、ちょっとぉ〜」
シンデレラはそのまま無視して馬車に乗り込みました。馬車の中は意外にも心地良いようでした。馬車はシンデレラが乗った瞬間、走り出しました。それを確認したシンデレラは馬車の中で浅い眠りにつきました。
 しばらくすると山の付近に綺麗なお城が見えました。シンデレラはそのお城の付近で下ろしてもらい
ました。お城の中から賑やかな音楽が流れてきます。シンデレラはステップを踏みながらお城の中に入りました。しかしパーティに来ても何をするというわけでもないのでシンデレラは会場の中でブラブラしていました。何か面白い物でもないかなぁと周りを見ていると、見つけました。神々しい頭に冠をつけた、1970年代くらいの瞳の王子を。シンデレラはこの時思いました。
「あっ、やばい・・・今俺のハートが乙女化したわ・・・」
そうです、シンデレラは一目惚れというものをしてしまったのです。暫く王子を熱い眼差しで見つめていると、王子の方がこちらに近づいてきました。そしてシンデレラの方に右手を差し出しにっこりと笑いました。
「私と・・踊ってては頂けませんでしょうか?」
その誘いにシンデレラは即答しました。
「よろこんでっ!!」
凄いハートを飛ばしながら即答する様は周りの見ていた人を不愉快にさせましたが、王子はそれを気にせずエスコートをしてくれました。踊っている内にシンデレラはどんどん王子の事を好きになってきました。そこでシンデレラは思いました。
(俺の王子は誰にも渡さねぇ!!!!)
王子はまだ未婚だったので王子によってたかる女は沢山います。シンデレラもまだその内の一人なのでどうすれば王子を自分の物にできるか考えました。
「やべっ、ひらめいた!!」
シンデレラの考えた案はこうです。@いまのダンスで気を引かせるA12時になったら逃げるB階段に靴を落とす、王子に見せ付けるようにC翌日靴の持ち主を探しに王子達が出かけるD見つけられるE俺玉の輿ぃ〜!!!というような感じの案です。正直旨くいくか分かりませんが、シンデレラは行動に移す事にしました。暫くすると12時45分になりました。行動開始の合図です。
「あっ、いけないっ・・・おやすみなさい王子様」
そういってシンデレラはお辞儀もせずに駆け出しました。そのあとをすかさず王子が追いかけます。
「まってくれぇ!!!」
シンデレラは階段の中央で靴を投げ捨てました。あたかもひっかかってしまったかの様に。そしてシンデレラは片足のまま、馬車に飛び乗り急いで帰りました。追いかけていた王子は転がっていた靴を持ってその場にいた家来達に大声で伝えました。
「僕はこのガラスの靴の持ち主と、結婚します!!」
何故に!?と思う事もあるかも知れませんがそこはスルーで。
 同時刻、シンデレラは馬車の腰掛に寄りかかりながら不気味な笑みを浮かべながら言いました。
「全て計画どうり・・・フフフフフッフハハハハ!!!!!!!!!」
どこぞの悪役の様な台詞を吐きながら家に帰りました。家に帰ると魔法使いが迎えてくれました。
「お疲れ様で〜す!うまくいきましたかっ?あっ!胡瓜どうぞっ!!」
「・・・・・・うざっ」
シンデレラは魔法使いの持っていた胡瓜を奪い取り、むしゃむしゃと平らげました。
「ひゅ〜!!おっとこ前ぇぇ〜!!!!!!」
あまりの食べっぷりに魔法使いは圧倒されながらも帰っていきました。
 翌日、王子は二人の家来を連れて靴の持ち主を探しにいきました。
「いいか?絶対この靴の持ち主を探し当てるぞ」
「「うぃ〜す」」
「もっとはっきり」
「「うぃっす!!」」
「大きく!!」
「「はいっ!!」」
この掛け声は結構続いたそうです。
 王子が花嫁探しをしているといのはすぐにシンデレラの耳のも届きました。シンデレラは早く見つけてもらうために今日だけは自ら進んでロビーの掃除をしていました。
「しっかし、めんどくさいなぁ〜」
適当に箒を振り回していると家の扉が勢い良く開かれました。音のした方を見ると、王子とその家来がいました。シンデレラは心の中でガッツポーズをしました。
「ここは、こいつしかいないのか?」(←家来
「はいっはいっ!!そうです!!」
シンデレラは嘘八百な事を平気でいいました。王子は周りを見渡しながら靴を差し出しました。
「では、この靴をはいてみてください。」
「はいっ!!」
シンデレラは景気の良い返事をすると置かれた靴を無造作に履きました。靴のサイズはシンデレラにピッタリ!!まぁ、当たり前ですが。その一部始終を見た家来達は驚きました。王子はすかさずシンデレラの手をとり言いました。
「私と・・・・結婚して下さい」
そのとき、シンデレラは思いました。全て計算どうり・・・と。シンデレラは王子の方を向き不気味な
笑みで言いました。
「こちらこそ・・・・・・」
ここでシンデレラの玉の輿計画は完結しました。その夜、シンデレラの家からは不気味な笑い声がたえなかったそうです。



こちらが実際に使った台本です。作者達は何故か絵の方を先にやってしまったので、絵に合わせて・・・。
今回も担任がモデルです。ちなみに男です。

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