夢か幻か
4
『……雫〜お昼二人で食べようぜ!学食いこぅよ』
『いいょ!もちろん!いろいろ話もしたいしね。』
『よしっ行こうぜ!』
無事に、午前中の授業が終わり、お昼休みになった瞬間、伸ちゃんがご飯に誘ってくれた。
僕は断る理由なんかある訳ないし、二人で学食にむかった。
どうやら転入生は目立つらしく、廊下ではいろいろな人の視線を感じた。
『雫〜目立ってんな〜』
『やっぱ転入生って珍しいのかな?』
『や、雫が可愛いからじゃね??』
『も〜伸ちゃんやめてよ〜』
ちょっとじゃれあいながら、僕と伸ちゃんは学食に着いた。
『雫、ココが学食だよ。』
伸ちゃんが扉を開けると、まるでフレンチレストランの様な学食だった。
入り口にはボーイの様な男が何人かいて、そのうちの一人が僕達の方に歩いてきた。
『お勉強ご苦労様です。本日のお食事は、いかがなさいますか?』
『あ、俺中華がいい!回鍋肉とエビチリ!ご飯は炒飯で!!雫なんでも作ってくれるから、好きなの頼めよ!』
『え、あぁ、じゃぁ僕はハンバーグがいいな…』
『ライスとパンはどちらがよろしいですか?』
『あ、ライスで…』
『かしこまりました。では13番テーブルでお待ち下さい。』
そういうと、男は一礼して厨房の方に向かっていった。
僕達は言われたテーブルに座った。
『凄いね。まるでレストランだよね?』
『だろ?俺も最初は戸惑ったんだよ〜』
『僕も、伸ちゃんいなかったら、多分わからなかったよ〜』
そんな話をしていると、ご飯が運ばれてきた。
本格的な、中華料理のエビチリと回鍋肉に、スープと炒飯。
ハンバーグも、高級レストランに出てくるようなハンバーグで、もちろん、スープとサラダ付き。
『お待たせいたしました。ゆっくりお召し上がりください。』
そういうと、男は一礼をして去っていった。
『でわ、いただきます!』
僕たちは手を合わせてご飯を食べはじめた。
味はかなり美味しく、めちゃくちゃ食が進んだ。
僕、今日はかなり贅沢なご飯だなぁ…
なんか僕は嬉しくなって、にやけていた。
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