[携帯モード] [URL送信]

夢か幻か

『……あまり手を焼かすなよ?』



本当この人無愛想だなぁと僕は思った。



こんな時期に転入する僕を、気遣ってくれてなのか、監視するためなのか…



どちらにしても、僕は神谷恵が苦手そうなので、おとなしくする事を決意した。



『いろいろとありがとうございます、学長。神谷くんこれからお世話になります。よろしくね?』



僕は少し優等生ぶって改めて挨拶をした。



学長、北條仁時は笑顔でうなずいた。神谷恵は相変わらず無表情だった。



『じゃあ、恵。職員室まで連れてってあげてね?そしたら、担任に一ノ宮雫くん任せて、俺んとこに戻ってね。』



『…かしこまりました。でわ、失礼します。』



そういうと、神谷恵は一礼をして学長室を出ていった。



『僕も失礼します。』



そう言って神谷恵の後を着いていこうとした僕の手を、学長の北條仁時は掴んだ。



『……そうそう。あんまりこの学園でやんちゃしないでね?俺面倒臭いの嫌いだからさ…?』

[*前へ][次へ#]

5/9ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!