[通常モード] [URL送信]

過去御礼小説
タンポポ 2000
「なぁ、冬獅郎」

「何だ?」

呼べば、きちんと返事をしてくれる。

そんな何でもないことに幸せを感じるのは、相手が冬獅郎だからだろうか。

「俺の頭ってさ、タンポポっぽい?」

「ぶっ!」

吹き出す冬獅郎なんて、珍しい。

そんなに、おかしいかよ。

ちょっと、むすっとしながら冬獅郎を見る。

応えを促されてることに気付いたのか、何とか笑いを飲み込んでやがる。

「まぁ、そう言われると、ぽいな」

「やっぱ、そうなのか」

うなだれる俺に、一声。

「……良いんじゃねぇか」

「はぁ?」

「どんな場所でも、強く咲く。……お前に、ぴったりじゃねぇか」

そんな言葉に、軽い笑みを乗せられたら。



タンポポ

(思わせぶり)



[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!