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SS置場3
バイト1 E(バンさん)


週末お出かけで書く暇全然無かった、すいません!いや、書きかけの文をものすごく書きたかったんだけど
前からの約束で! 今回登場するのは需要ないと思いますがバンさんです。ロキャス欲しい!この話、ローで
やっても良かったんだけどな〜、明け方 目が覚めてなんでだかバンさん相手の会話が進んでしまって
バンさんのお話になりました。本当は全部書き上げてからにしたかったのですが更新があいてしまうので
朝書けた分だけをアップ。睡眠時間削って書けたのがこれだけって…orz 12月は暫く忙しいのでこんな感じで
短いのを書けた分だけUPという形になりそうです。連載はしたくないんだけどな〜 取り敢えず続き物になりました。
ロキャス充したい… Tさんちのプチ連載くらいしか周りにロキャスが無いんだぜ〜
短いです。拍手連載くらいの感じで思っていて下さい。って連載というほど長くするつもりはないのですが!













「や。」
初めて入るその部屋の 中央に備え付けられたテーブル。
そのテーブルのすぐ後ろにあるベッドに凭れて寛いでいた少しつり目の男は にこやかにそう言って
軽く手を上げて挨拶を寄越した。
短めの癖毛は白っぽい金色で、同じ金でも俺のオレンジ掛かった髪とはまた違う
この部屋に呼び出されたのが自分一人じゃなかった事に戸惑いながら室内に足を踏み入れる。
そんな俺の行動を その男は急げとせっつく事もなく にこやかな表情を崩さずのんびりと眺めていた

「そう緊張しなくていい。此所に居る間は俺と一緒だから、まぁ、警戒するなとは言わないけど
出来ればうまくやっていこう。バイトは、長く続けるんだろ?」
・・・そう。俺がこの部屋に来たのはバイトだからだ。
何をさせられるか分からない 怪しいバイト。
俺の従兄弟にあたる人間が勝手に作った借金を、これまた何故か勝手に俺が保証人にされていて
肩代わりする羽目になったのだ。
勿論、出るところに出てちゃんと争えばその責務からは解放されると思う。
ただ、問題はその従兄弟が両親を亡くした俺が引き取られた先の息子で、多分俺を連帯保証人にしたのは
そこんちの親だという事だろう
両親の遺産を使ってではあるが俺を大学にまで通わせてくれているのを盾に無言のプレッシャーを与えられて、
従兄弟の借金を引き受けた俺に借金返済の能力なんてあるはずもなく、取り立てに現れた人間に言われるまま
このバイトをする事になった
(このまま、従兄弟に食い物にされるつもりはない。大学を卒業すればあの家とはすっぱり縁を切る)
願わくば、俺が卒業するまでに返しきれないほどの借金を従兄弟がこれ以上作りませんように。
今回肩代わりしてやるのはそれを盾に卒業後彼等と縁を切る為だと割り切ろう。


「俺の事はバンとでも呼んでくれればいい。あんたは・・・そうだな、キャスケットとでも呼ぼうか」
考え事をしていた耳に、室内の男の話す声が入ってくる
なるほど、確かにそう告げる彼が指す頭には縞模様のヘアバンドが見えた
「キャスケット?」
聞き返した俺に バンと名乗った男は笑って答えた
「初めて事務所に来た時に目立つ色のキャスケット帽をかぶってたろ?」
――じゃあ、あの時こいつも事務所に居たって事か。
頷く俺にバンが説明を続ける
「バイトの内容は聞いてるな? 下手に本名は名乗らない方がいい。会話にも気を付けろよ?
自分の身元を知られるような地名やなんかも言うな。誰が、聞いてるか分からないんだから」
・・・そう。これから俺が過ごすこの部屋では 中の様子は余すことなく見られている。
つまり、俺が此所でするバイトというのは、"覗かれる事"だから。
「分かった。色々とありがとう。よろしく、バンさん」
言いにくけりゃバンでいいぜ、と快活に笑って差し出された手を"キャスケット"も なんとか笑顔を作って握る
まだ分からないけど、悪い人間ではなさそうだ
(・・・同じバイトの人間?それとも、雇う側の人間?)
キャスケットの疑問を察したらしいバンが そっと耳元に顔を寄せる
『警戒心が抜けないって顔だな。あんたの疑ったとおり、俺は事務所の人間だ』
説明する声は潜められていて この部屋が音も筒抜けなのだと知らせている。
(・・・それじゃ、俺は彼に逆らう事は出来ないんだ)
不安そうに顔を曇らせるキャスケットの頬をぺちりと叩いてバンが再びベッドに背を預ける
「週2回、夜から翌朝までの拘束時間だろ。(試験やなんかで)忙しい時期は免除。――それであの値段は破格だと思うけど」
だから、何をさせられるか分かったもんじゃなくて 胡散臭いんじゃないか
「お手柔らかに、お願い。」
敬語を使うべきか迷って 変なところで切ってしまった
「あ、敬語はいらねぇよ。どうせ年変わんないだろ」
彼が聡いんだか、キャスケットが顔に出やすいのだか分からないがバンが先回って言葉を告げる
(それって過ごしやすいんだかにくいんだか微妙なところじゃない?)
キャスケットがその男に対して受けた第一印象は そんな感じだった。


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あきゅろす。
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