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SS置場12
ペンギン予報4(コラボ)〔頂き物〕 KlP




事の顛末を聞いて大笑いしているシャチをペンギンは思わず殴り飛ばした。
そもそもシャチがあの雑誌を買わなければあんな事にはならなかったかも知れない。
シャチに責任転嫁しようとしたペンギンだが、やはり諸悪の根源は船長であるローだと思い直した。

あれ以来、何かというと部屋に呼びつけられ思わせぶりに身体に触れてくる。
そのたび思いきり撥ね付けるがローはニヤリと笑みを浮かべるだけだ。
彼の能力を考えればペンギンと再び関係を持つ事など容易いにも関わらずローは敢えてペンギンの意思を尊重するふりをする。

その余裕がまた腹立たしかった。

「身体が疼いてきたら何時でも部屋に来い」

ヒラヒラと手を振るローを再び蹴り飛ばそうとするがスルリとかわされ代わりに深い口づけを受ける羽目になる。
彼に完全に遊ばれているペンギンは悔しくてならない。

そもそも何故あの雑誌にはあんな預言めいた予報が載っていたのだろう。
ただの偶然と思うには剰りにもおかしな記事にペンギンは頭をひねった。


島に着く直前の朝、ペンギンが朝食をとっているとコックのバンダナが新聞に紛れていたという大衆誌の号外チラシを見せて来た。

「なんかおかしな記事なんだがペンギンのライバルってアザラシか何かか?」

バンダナの言葉にペンギンは思わず背筋が凍りそうになる。

『号外!ペンギン予報』

『ライバルの襲撃を受けたペンギンはその場でトロトロに溶かされライバルはペンギンに夢中になるでしょう』

なんだこれは…… 身体中に悪寒が走ったが生憎このライバルというのに心当たりがない。
そもそもハートの海賊団はローとベポ以外には懸賞金が付いておらずペンギンがライバルと思う者は一人もいなかった。
取り合えず全ての敵船や海軍には気をつけていた方がいいだろう。
もちろん自船の船長のローにも警戒を怠ってはいけない。

インチキな筈の大衆誌の預言に振り回される自分にペンギンは溜め息が出るのを抑えられなかった。




Ropesyaの56様とコラボです。4話・5話のキラペンを担当していただきました。
さすがに自分の更新がないまま終わるのはアレなので1話でも書けてからと思っていたら
アップが遅くなりました、すいません!


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