SS置場12 故郷07.5 すいません、すいません!まだ仕事が落ち着かなくて暫く時間がとれない…拍手ありがとうございます、本当にありがたいです! 今回で終わりたかったのですが週末まで時間なさそうなので短いですがUPします 次期当主の負傷は大きな混乱を招いたのだろう。 シャチの様子を知りたかったのだがペンギンの耳には当主の具合くらいしか届かなかった。 それもそうか・・・大して重要でもないただの使用人なのだから。 どうにかして連絡を取りたかったのだが、なかなか思うようにはいかず、焦れったい思いで機会を待ったペンギンは 家屋敷の明け渡しの際の使者になることで漸くその機を得た。 今回の争いの勝敗を分けた案を出した功績に物を言わせてその権利をもぎ取った。 (今の状況ならシャチを雇う余裕なんてないはずだ。連れて帰る事が出来る) 内に入りさえすればシャチを探すことも可能だろう。 シャチの方から暇乞いを言い出してくれればすんなり希望も通るはずだ。 会って、そうするように助言しよう。 心配していたシャチの妹だって成長するにつれ随分体力がついた。それに、ペンギンは自分が援助するつもりだと 家の者に宣言して来ていた。 (遠目でしか見えなかったがシャチの方も見違えるほど健やかに成長しているように見えた) 活発な性格ではあったがペンギンの知る頃の彼はもっと痩せて血色も悪かった。 シャチがあんなにも健康に成長していると知っていれば、"若様の側近の1人である白馬を操る青年"が彼だと 気付いたかもしれないのに。 探していた当人の身に危険が及んだ時は心底ヒヤリとしたが幸い怪我もせずに済んだ。 "こんな不安定な情勢のところから早く連れ出してしまおう。" 引き渡しの後にでも屋敷を見て廻る名目でシャチを探そうかと考えていたペンギンは、案内された部屋の中で 待っていた人物に面食らった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |