[携帯モード] [URL送信]

SS置場8
ギャップ6 C
ギャップの2人ですが、ちょっと不調だったので全然盛り上がらないです、すいません〜。ぶつ切れだw
もっとねっちょり弄りたかった…バンさんが登場しますが若い方です。おっさんのバンさんなら相談しただけで
逃げる、絶対!あと、拙宅のおっさんはヘテロです。口は堅いかも知れませんが相談しても役に立たない。









どうしたものかと考えていたら、目の前に丁度いい人材が通りかかったのでペンギンは迷わず相手を捕まえた。
呼び止められたバンの方は何か用かと愛想良く応じてくれたのでそのまま部屋に引っ張り込む。
最初に飲み物(これはバンの希望でペンギンの所蔵するアルコールになった)を振る舞って、しばし逡巡した後
言葉を飾っても仕方ないかとストレートに訊ねる。
最初、何か異国の言葉でも聞いたような顔をしたバンは、ぱちりと一度瞬きして現実に戻ってきた。

「男同士のベッドテクニック?」

それでも改めて聞き返すくらいには耳を疑ったらしい。
船の一室、それもひとつテーブルに座っているのだから聞き間違いなどあるはずもないというのに。
そうだと真面目な顔で頷いたペンギンを見て、彼もようやく信じたようだ。
いつもの余裕を含んだ笑みを浮かべながら、ポケットから煙草を取り出す。
自分の部屋は禁煙なんだがと言いたいところだったが、相談に乗ってもらう以上、あまり文句も言い辛い。
今回は煙草くらいは見逃そう。
「なによ、男の彼女でも出来た?」
――彼女、だろうか。
即答出来ずに考え込んだペンギンを前に バンは 違うのか?と首を捻っている。
"こりゃ、まだ落とす前なのだろうか。ペンギンの片想いかもな"と思っているのがなんとなく窺える。
多分、片想いではない。
先日この部屋で今のバンと同じように酒を酌み交わした相手とは、ペンギンの思い違いでなければ晴れて両想いになったはずだ。
ペンギンが即答出来なかったのはその為ではなくて、別の事を考えていたからだった。
今のところ、自分達の間でリードを取っているのは彼の方だ。
その事実を鑑みて 一つの予想を口にする。

「・・・もしかしたら、自分が下になるかもしれない」
「あ、そうなの。・・・・・・・・・はい?!今、なんて?」
なんだ、既に想いが通じあってんのかと表情を緩めてグラスを持ち上げたバンが手を止めペンギンを二度見した。
問い返す声が裏返っているあたり、相当予想外の言葉だったのだろう。
「繰り返した方がいいか?」
「あ、いやいい!聞こえた、聞こえてる」
打ち明けるペンギンよりも聞かされた彼の方が焦っているのが可笑しい。
唇の端に引っかかって落ちそうになっている煙草を手に持ち直したバンが正面からペンギンを見る。
「相手、誰よ。聞いてもいいか?」
「名前は、ちょっと・・・」
関係を明かしていいか、シャチの方にも確認を取ってからの方がいいかもしれないとペンギンは言葉を濁した。
それをどうとったのか、バンは手を振って言葉を翻した
「ああ、いい。詮索されたくねぇかもな、そういうの。相手が女じゃねぇなら余計そうだよな」
そっかー、ペンギンに彼氏がねぇと呟いて、ぐいと酒を呷る。
「っつーか、受け身なら別にテクとか知らなくてもなんとかなんじゃねぇの。相手のリードに任しときゃいいじゃん」
何を悩んでんのよと言われて困った。
とにかく自分は男とは全く経験がない。シャチの方も、あの若さではどうすればいいか知らないかもしれない。
「相手も、男相手では経験がないかもしれない」
どちらか片方が知識を持っている方がすんなり事が運ぶんじゃないだろうか。
「待てまて。両方未経験なのにおまえが下ってなんで分かんだよ」
「なんとなく、としか言えないが」
シャチと二人きりになると途端にまごつく自分を思い浮かべる。
あれでは彼を抱くなんて無理じゃないだろうか。
そうでなくてもペンギンは恋愛事は不得手で、対してシャチには余裕のようなものがあった。
戸惑う自分を押し倒すシャチという図は簡単に想像が付く。
その時点で役割分担は決まったようなものではないか。
「手を出せる気がしないな」
ぼそっと漏れた一人言はバンの耳に届いたようだ。
はーん、と何かを納得したように頷いて、彼はテーブルに肘をつく
「惚れてんのは、ペンギンの方なんだ?」
図星を突かれて思わずバンの顔を見た。
アタリ、だろ?と確信を持った目がにやりと笑っている。
その通りだ。
先にペンギンが一目惚れして、それに気付いた彼がペンギンの想いに応えた。
「そういうことだな」
素直に認めたペンギンを意外そうに眺めたバンがにこやかな笑みを浮かべる。
さっきまでの冷やかす様子じゃなくて、それは友人の恋の成就を喜ばしく思っての表情だった
「上とか下とか気になんねーくらい惚れてんだ。いいんじゃね?そういうのも」
よろしい。俺の知ってる知識は伝授してやんよ。あ。けど、実地で教えんのは勘弁な。
軽口混じりだがOKの答えを引き出した事で安堵する。
これが他のクルーなら根ほり葉ほり聞き出そうとしたり、しつこく冷やかされるところだ。
軽そうに見えても意外とバンは口が堅いし弁えているのだ、やはり人選は正解だった。
「けど、おまえに耐えれんのかね。受け身って相当恥ずかしいと思うぜ」
添えられたバンの言葉に若干不安を覚えながら、ペンギンは彼から夜の手管を教わった







結果としてペンギンの心配は杞憂だった。
同時に、バンからの忠告は正確だったと たった今思い知っている最中だ。
「・・・、んっ」
喉から飛び出しそうになった声を唇を噛み締めてどうにか殺す。
結局 友人から教わった手順も手管も、誘いを掛けるところまでしか必要なかった。
その誘いを掛けるのもまだ二人きりで会うのに慣れていないペンギンにはいっぱいいっぱいだったのだが、
シャチの方がこちらの意図に勘付いた。
「いいの? だったら、遠慮しませんよ」
その一言でイニシアチブはぎこちなく誘うペンギンの手を離れた。
これだけは何度か経験していたキス。
それが これまでよりも熱を帯びた深いものに変わる。
夢中になって舌を絡めているうちにベッドの上に転がっていた。
そこからはあれよと言う間に服を脱がされあちこち触られ 気付けばすっかり出来上がった状態で彼を迎え入れる準備が整っていた。
その間ペンギンがした事といえば準備していたローションの位置を伝えたくらいで あとは羞恥心を耐えるだけで精一杯だった。
これまでシャワー室で顔を合わせた事もあるのに、寝室で裸体を晒すというのはこんなに躊躇われるものだっただろうか。
バンから事前に聞いていて知識はあるとはいえ、そんなところを好きな相手に触られ 一々びくっと反応を返すところを
見られるのは想像以上に恥ずかしくて、それに耐えている間に昂められた身体に頭がついていかない。
混乱しながらも口から漏れそうになる声を必死で抑えていたら、つぃ・・・っと 唇に何かが触れた。

「唇、噛まないで。跡がついてる」
指で唇をなぞるシャチに心配そうに言われて思わずそちらを見る。
トレードマークの偏光眼鏡を外した彼と目が合って、思わず身体に力が入った。
「・・・っっ、」
びくり、と また震える。
締め付けてしまったそこが 中にある彼の指を感じて小さくひくついたのだ。
いつの間にか零れていた涙をシャチの舌が舐め取っていく
「声、出した方が楽なのに。ツライ、ですか?」
ツライわけじゃないと首を振った。
ただ少し、羞恥心と折り合いがつかなくて余計な力が身体に入ってしまうだけだ。
彼との初めての夜に緊張していたのは最初だけで、後はただ与えられる未知の感覚に翻弄され続けている
「そういう顔、俺には凄くそそるんだけど」
無茶をしそうで怖い、と熱い吐息が耳元で囁く。
(興奮しているのか・・・シャチも)
男の身体を前に続ける事が出来るのかと心配していたのに、ペンギン同様シャチにも関係なかったらしい。
乱れる呼吸を不規則に繰り返していた唇に シャチの唇が重なる。
「ん、っ、」
跡の付いた唇を舌がなぞり、噛みしめた歯列を割って中に入り込む。
「っふ、ぁ・・・っあ!」
一度ゆるんでしまった唇は キスが終わっても閉じられなかった。
抑えすぎて掠れた声が次々と零れ出す。
んん、と首を振って逃そうとするのに、不意に足が担ぎ上げられた

「声、出して。その方が楽です」
入れると宣言されているのだと気付いて身構えた瞬間、熱い塊が押し当てられて「あ!」と声を上げて仰け反る。
「ぁ、ぁ、・・・あ、っ!」
狭い入り口を広げながら押し入ってくる感触に背を撓らせてシーツを掻く。
「聞かれるのはイヤ?」
奥へ奥へと進みながら、シャチが口付けてきた。
キスで声を抑えるつもりなのか。
苦しい呼吸の中、必死で唇を合わせていたペンギンは、気付けば彼の背に縋るように腕を回していて、
絡めた舌が一度離れると"動くよ"と宣言してもう一度口付ける。
声が出せなくて頷いたペンギンに返したシャチの笑顔は男そのものの笑みで、それに震えるほど興奮したのだから
やはりなるべくしてペンギンは下になったのだろう。
そのシャチが動き始めると、それまでの羞恥を感じていた余裕は完全に無くなり、余計な事を考えられなくなったペンギンは、
結局その夜は盛大に喘がされてしまった






「おはよう。なんだ、寝不足か?隈できてんよ」
ぽん、と軽く肩を叩かれただけだが 腰に響いて息を飲んだ。
そのペンギンの反応に 通り過ぎかけていたバンが「ん?」と止まって顔を覗き込む。
「・・・寝不足そうだけど、艶々してんね」
顔色はいいなと言われてギクリとする。
冷や汗ものの指摘に言葉を返せずにいるペンギンに 彼はにこにこと笑顔を向けた
「あー、無理に話さなくていいから。そっか。じゃあ、これ差し入れ」
棒立ちのペンギンの手を取りポケットから出した何かを押しつけ爽やかな笑顔を残してバンが立ち去っていく。
(差し入れ?)
視線を落として渡された飴の缶を見て絶句したペンギンが 真っ赤な顔で立ち尽くしていた













 夜の手管








まぁ 多分ペンギンの声は普段よりハスキーになってますよねー
シャチ相手の時は奥手っぽいですがクルーと話す時は普通のペンギン。因みにバンさんの持ってた飴は
禁煙の場所で煙草代わりに食べる用です。




[*前へ][次へ#]

99/100ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!