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SS置場1
お題消化 E?

先日の茶会でのお題消化SSS。茶会でのお題といえば、イコール試練!(=ネタ) 敵船xハートの海賊団CPなので
それでも大丈夫な方のみ先にスクロールして下さい
登場する敵船の方は、普段常識人(たまにドS)攻めのイメージなのですが、しかしミッションでは違う・・・っ!!
黒いの?黒いの貴方?千堂的には黒いかどうか微妙なのですが、1行目に登場する方のイメージを崩したくない人は
読み進めない事をオススメします← 長さ的には拍手並の長さしかありません。つまり1場面








ディエス・ドレーク・・・・さん」
日も暮れようとする街の酒場で、ドレークの名を呼んだのは待ち人の声ではなかった
返事を返さずに、振り向いた先で おずおずと自分に向けて話し掛けたのは トラファルガーの船の、一員。
名前は、聞かずとも知っていた
トラファルガーの口からよく聞いた名だったから。
――キャスケット、と言ったか
そういえば、彼はシャボンディでもトラファルガーと行動を共にしていた
強さの程は知らないが、ヤツの気に入りの船員、なのだろう
まっすぐに自分を見たドレークが、何も言葉を発しようとしない事に怯(ひる)むようにしながらも、彼(か)の船員は
船長の命令を遂げようとしている
「あの、・・・船長は、今日、は、」
言い難そうにする彼の言葉を制して先を続ける
「おまえがここに居ると言うことは、待っていてもトラファルガーは来ないという事だな」
それを伝える為に派遣されてきたのであろう船員は、言い当てられてほっとすればいいのに、そうではなく
申し訳なさそうに身を縮こませている
「すいません、突然の・・急用で」
表情はさっきからの申し訳なさそうな顔のまま、続けて言った言葉はトラファルガーに言われたままの理由なのだろう
「嘘をつくな」 というドレークの言葉には、首を振って
「嘘ではありません」と答える彼は はじめから一貫して申し訳なさそうな顔を作っているが、
それは却って表情を読まれる事を妨げていた
狙っての効果か違うのかを推し量るには接触が少なすぎる
だが、一瞬視線が左右にぶれるのが、彼の嘘をつく時のクセなのだろう、とあたりをつけた
「よく言われないか?嘘を吐くときに視線が僅かにぶれると」
ほら、まだまだ若い。
目を見開く事は堪えたものの、一瞬、ぎくりとしたかのように申し訳なさそうな表情が崩れた
一般の人間は誤魔化せても昔から人を使う立場にいたドレークの目には通用しない
(――きっと、トラファルガーにもバレている癖だろう)
頭の片隅を 都合がいい、という思考が過ぎったのは何故だろうか
その理由は気付いているようでいて、気付きたくもないという感情が目を逸らさせていた
「それでは、トラファルガーは もう、会う気がないということか?」
今夜だけの事でなく、これから先の夜の事をほのめかす
「・・・それは、俺には・・・分かりません」
また、視線がぶれた
きっと 彼の船の船長に、答える必要はない、とでも言われているのだろう
(ワンマンなリーダーを持つと苦労する)
僅かに、同情を感じる
だが その気持も僅かな物だった
「それでは、私が希望すれば、トラファルガーの代わりに酒を酌み交わす事は許可されているか?」
ドレークの申し出は彼にとって意外だったらしい
今度は取り繕う事なく素直に驚きの表情を浮かべる
「いえ・・・・それくらいは、自分の自由です、が」
一瞬の迷いがこれからの展開を決めた
彼の 申し訳なく思う気持ちに付け込んで、迷った隙に強引に結論を言い渡す
「ならば、つき合って貰おう。一人の酒も不味くはないが、今夜の一人酒は旨くなさそうだ」
ドタキャンを喰らわせた側としては、相手にこう言われては断り辛い
まして、この男は トラファルガーの話から予想するにお人好しの部類だろう
案の定、少しだけ躊躇った後、キャスケットはドレークの指す席へと腰を下ろした




敵船の船長との酒会
失礼を犯してはと量をセーブしようとしている男へ言葉巧みに、あるいは少々強引に、次々と酒を勧める
一度や二度は断れるものの、重ねて何度も勧められては断りきれるものではないだろう
早いペースで酒を飲ませていく
自分が何故こんな事をしているのか――
もう、自分でも誤魔化しきれないくらい、ドレークははっきりと目的を自覚していた
『目の前のこの男を酔い潰す』
それも、この男の仲間が不審に思って探しに来ないうちに、できるだけ早く
潰れた男をどうするかなんて、考えずとも知れたこと
トラファルガーの気に入りの この船員をいただいていこう
何も、攫って行くとは言わない
一夜だけ、自分の好きに出来ればいい
その白い肌に しばらくは消えない跡を刻んで帰そう
簡単に見える場所でなくても構わない
きっと多少なりと不審な態度になるであろう彼を トラファルガーは問いつめる
そこで、彼はきっと、嘘を述べる
――嘘しか、言えない。
悲しい哉、彼の嘘は 敬愛する船長には筒抜けにばれてしまうのだろうけど

奪われて悔しいのなら、何故彼をここに寄越した
抱かれる立場にいる俺が、男の抱き方を忘れているとでも思ったか?
ドレークの口角が、く、と笑みの形に歪む
ならば、キャスケットを使って思い出させてもらおう
もし、この先トラファルガーが彼を手にするとしたら、そこに小さな棘を刺すくらいの報復は許されよう
(トラファルガーの癖を、忠実に再現して、やろう)
酔いつぶれた彼がどこまで覚えているかは、それを、思い出すかは、運任せだ


多分、いつかは、トラファルガーはこの男に手を出すのだろう、と どこかで認めている自分を自覚しながら
潰れてしまった相手を抱き上げて、ドレークは 奥の部屋へと消えていった―――








 居合わせた花が踏みにじられる必然








急遽やっつけ、お題に挑戦。 チーム"マイナー" によるミッション。題目『ロードレとドレキャス』 クリアー?
ローがキャスを使いに遣ったのは"興味はコイツに移った" という意思表示。普段、紳士のドレークが
こういう暴挙に出るとは予想外でした、というところかな?(後付け設定かもw) 巻き込まれたキャス不幸。
このドレークさん、"ローに冷たいドレロのドレークさん"のイメージがちょっとだけ混ざってるような気がする。


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あきゅろす。
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