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戦国BASARA
【ナリダテ】ばかっぷるの日常
(学パロ)(高校生×高校生)

「…毛利、今日お前ン家行ってもいいか?」

「今日と言わず、毎日でも来るがよいわ」

伊達ならば歓迎しよう、と元就が答えれば、嬉しそうに頬を赤らめる政宗。
昼休み、屋上にて昼食を取っていた一同は……。
一斉に口から砂糖を吐き出した。



元就と政宗のバカップルぶりは、今に始まったことではない。
付き合い出す前から、元就はそれはもう政宗を溺愛していた。
政宗に近寄る不埒な輩(主に元親や幸村、慶次等)をなぎ倒してきたものである。
もちろん、力ではなく知略で。
一方政宗はといえば、何故か毛利によくなついていた。
いつも傍らにいた、小十郎が血と涙にまみれるほどである。
また二人は言わずとも知れる、綺麗な顔立ちをしていた。
二人で戯れているのを見ると、まるで人形が遊んでいるかのようである。

「……まぁ、確かにお似合いだと思うよ」

政宗が元就に『あーん』をしている光景を遠巻きに眺めて、慶次は小さく呟いた。
隣にいた元親も、あぁと生返事をする。
顔を見合わせてクスクスと笑い合う姿は、まるで女の子同士のようにも見える。

「……あ、ちゅーした」

元就が優しく政宗の頬に触れ、そのまま口づけたのだ。
少し上気した政宗の頬が、やけにいじらしく愛らしい。
ガツンッ、元親の後ろで大きな音がした。
……小十郎がまた壁に頭を打ったようだ。
口から溢れた大量の砂糖が、ある意味ホラーだった。
しかし残念なことに、これは紛れもなく現実なのである。

「…あ、今度はディープ」

生気を失った慶次や元親、おびただしく砂糖を流す小十郎になど目もくれない。
妖精たちの秘め事だろうか、……幻のお花畑が見えた。
舌を交えて蜜を吸い合う元就と政宗を尻目に、ぞろぞろと邪魔者が退散していく。
流れに乗って、元親も慶次もフラフラとその場を後にした。
残った小十郎は、……入り口付近で倒れたままだ。

「……伊達」

「ふ、っ…んん?ぅ……どうした?」

続きは放課後だ、と元就はふっと微笑んだ。
政宗は傾げていた小首を左右に振って、やがて理解したように微笑んだ。

「……観客がいなくなったもんな!OK」

「奴らの廃人レベルが日に日に増して、我は嬉しい限りよ」

浮かべた笑みは天使のように柔らかいのに、話している内容は悪魔であった。
要は二人とも、周りをからかうために行為をしていたのだ。
まぁ、牽制という意味が大半だがな……、隣で笑う政宗を見ながら元就は思う。
我だけの甘い甘い花園に、悪い虫けら一匹寄せ付けてたまるものか。
元就の愛を知ってか知らずか、政宗はいつまでも愛らしく笑顔でいる。

「さぁ政宗、教室に帰ろうぞ」

「あいつら、次はどんな反応するか楽しみだぜ」

手を繋いで屋上を出ていく二人を、大きな砂糖の山が泣きながら見つめていた。
めでたしめでたしめでたし。










お粗末様でした。

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