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戯言シリーズ・二次(中・長編)
1


※出夢が零崎入りします。










1.


「頼むよ兄貴、可愛い末弟からのお願いだろ?」
「うーん・・・まあ私自身にはそんなに反対する理由はないのだけれど」
「・・・んだよ」
「一つだけ確認しておくよ、人識。」
「?」







「彼女の事ことを、『×××××××××?』」







「・・・分かってる。覚悟のうえだ」
「ふぅん。ならいいさ、じゃあ彼女を歓迎しよう!」

(あいつを救うには、もうこれしか方法が無いから)
(これは俺だけが我慢して忘れればいいことだから)

(全く、人識くんは。兄に心配ばかりかけて・・・)


***



そして数日後。





「新しい家賊の誕生だ!これからよろしく、出織(イズオリ)ちゃん」
「お願いします」
「「「新しい妹の誕生か・・・」」」


夕方の薄暗くなった室内だった。
ここにいるのは零崎三天王、零崎人識、加えて髪や手、足の長い得体の知れない一人の仔。
匂宮との縁も切れ、背後に何の勢力もなくなってしまえば、たとえ生きていくことは出来ても金銭面では何かと苦しくなる。悩みぬき、零崎人識にも相談し、考え抜いた末に辿り着いた答えは結局これだった。


‘零崎一賊の一員となること’


殺人衝動関係の話なら、殺し名や呪い名からの零崎の出現は有り得ない話ではない・・・ということに落ち着いた。
最初は出織が元々は匂宮出夢という匂宮に属することから難色を示していた零崎三天王だったが、とりあえずその事実を知るのは彼らのみ、完全に匂宮とは縁が切れたらしいということを確認した後、零崎として誕生する事を許可されたのである。

しかしそのためには一つ、絶対に捨てなければいけないものが合った。
それは。

「そうそう出織ちゃん」
「ぎゃは。なんだよ、双識さん」






「・・・『××××』は、いけないよ?」





「・・・・・・分かってるさ」
「ならいいけど」

声を極限まで小さく抑えて囁かれた言葉に小さく振るえて同意する出織。
いきなりそんな話をされるとは思っても見なかったのだろう、出織の顔には少々驚きと、原因不明の不安と不満が浮かぶ。

「人識はただでさえ不安定な身の上なんだ。これ以上はいくらなんでも危険すぎるからね。末弟を思う兄の気持ちとして受け止めてもらえると嬉しい」
「…分かってるさ、もう十分。人識にはもうこれ以上は求めない」
「ありがとう」

「さあさあではではではでは!待ちに待った妹の誕生を祝おうじゃないか!まずはコレを来て、出織ちゃん」
「ってそれ、セーラー服だろ!何を着せようとしてんだこの変態がっ・・・っちゃ」
「ふむ、零崎の少女なら、悪くは無い、か・・・」
「そのセーラーなら俺の学校のセーラーのほうがいいんじゃねぇのか?」
「なにっ!すでに人識は出織ちゃんのセーラー服姿を拝んだというのか!私は、私は・・・・・・羨ましすg((どがっ」
「「お前はもう一端黙れ」」
「レンが言うなら、これは悪くないのかもしれない」
「いやいや、何毒されてるんだよ、曲識のにーちゃん・・・」






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あきゅろす。
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