[通常モード] [URL送信]

小説
☆星占い☆(その1)
思い出を見ていたって先には進めない。
けれど思い出があるからこそ先に進む力がある。

「こら!!デスマスク!!巨蟹宮再建の書類を改ざん
 するでない!!」
「うるせーな。
 こっちは聖域の事を握っているお偉いさんの後始末
 にいってるんだからそれぐらい安いもんだろ。」
聖域は綺麗ごとですむ所ではない為聖域にとって邪魔な存在の排除はデスマスクの担当だった。
そんなこんなで教皇とキャンサーのデスマスクが
言い争っている中、執務室では他の黄金聖闘士が執務を行っていた。
「後始末・・・か・・・何ともデスマスクにお似合い の任務ではないかククッ」
それを聞いていたミロが
「アフロディーテの任務も大して変わらんだろ。」
と付け加えた。
「まぁな。しかし、私の場合アテナに従わない者達の
 抹殺であってデスマスクのようにくだらない人間共
 の相手では無いのだよ。」
「どっちも同じに思えるが。」
「それが分からないからアルビオレに押されてしまう
 んだよフッ」
「何!!黙れ!!」
珍しくミロが怒り出したのでカミュが止めに入った。
「落ち着けミロ。
 アフロディーテ貴方も少々口が過ぎるのでは?」
「おや?私は事実な事をいったまでだよ?
 実際私が薔薇を放たなかったらミロはやられていた
 かもしれないんだしね。」
と、優雅に言ってみせた。
生きるか死ぬかの戦いで負けそうになったミロがこう
言われるのは可哀想だが聖域ではこれが普通だった。
「クソっ」
負けそうになったミロが言えるのは奥歯をかみ締めて
出したこの言葉だけだった。
それを傍らでみていたサガが執務の椅子から立ち上がり重たい本を持って再び執務室に入ってきた。
そしておもむろに口を開いた。
「少々すまないが皆手を止めて聞いてくれ。
 このたび星を観る一族から今年の我ら黄金聖闘士が
 宿命とする十二星座の占いが出来たと言う事で今、
 この場でそれぞれに伝えようかと思う。」
星を観る一族とは、黄金聖闘士にその年何が起こるか
また、持ち物などに関する事を星を読み占う一族である。
そしてサガが読み始めた。
「まず牡羊座を宿命とするアリエスのムウ
 お前が修行地とするジャミール近くで空間の割れ目
 があり、オリハルコンに悪影響が出るそうだ。」
「それは・・・。
 再び空間修復にいかねばなりませんね。」
「ああ。
 そしてクロスとピアスに付ける宝石だが今年は
 ルビーを。」
「了解しました。」
「あと、今年1年共に任務などで2人で行く場合は
 シュラと共にいけ。」
「御意」
「次に牡牛座を宿命とするタウラスのアルデバラン
 残念だがお前の指導する者の中に死ぬ者がいる。」
「そうか・・・。」
「大体目処は?」
「立っている。
 大丈夫だ。」
「クロスとピアスの宝石はトパーズ
 1年組む者はカミュだ。」
「御意」
「次に双子座を宿命とするジェミニの私とカノン
 この1年は特に忠誠が厚くなるか・・・」
それを聞いたカノンは安心した顔だった。
「1年組むのは双子同士だからカノンで
 宝石はサファイヤだ。」
「ああ、分かった」
「蟹座を宿命とするキャンサーのデスマスク
 ・・・。」
とたんにサガが黙ってしまったのでそれで一同冴えない顔になった。
「どーせまた、死人を出しすぎて巨蟹宮に死顔が出て
 くるんだろ?」
サガが重い口を開いた。
「ああ。
 宝石は黒水晶を使え。
 あと、シャカと組むように。」
「御意」
そこでアフロディーテが笑いながら口を挟んだ。
「フッいまさら君の所に死顔が増えようが大した事
 ではないじゃないか。」
「アフロディーテ、口を慎め。」
シオン教皇の一言でふたたび場は静寂にあふれた。
「次に獅子座を宿命とするレオのアイオリア
 聖域にある結界の一部の修理の役目がまわってくる そうだ。」
「わかった。」
「そして、宝石はダイヤモンド
 組む相手はアイオロスだ。」
「御意」 



1/1ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!