special短編
お
「………まじで?」
ルーズリーフに簡潔に書かれた地図を片手に私はある家の前で驚愕してしまった。
なんとなく普通の家には住んでなさそうだと思っていたけど、案外大きく、外観はとてもうちの近くで見る家とは違うものであった。
その家は誰がなんと言おうと
私の彼氏の家である。
そして今日はその彼氏の誕生日である。
それゆえ私は今、彼氏の家に来ている。
あいつは人混みが嫌いで、外に出たがらないから家でデートすることになった。
おそるおそる玄関のチャイムを押すと、ピンポーンという音が鳴り響いた。
しばらく待っていると、ガチャっとドアが開いて大好きな彼氏が現れた。
「おはよう、真!お誕生日おめでとう!!」
出てきた途端に抱きついたため、真は驚いていたがちゃんと私を受け止めてくれた。
「おいっ凛花、いきなりだきつくな!ったく…。とりあえず中入れよ。」
私はしぶしぶ離れ、中へとお邪魔した。
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