あなたに恋していいですか? . 朝練の事件(?)後、急いで着替えていると、木吉せんぱいが近づいてきて「その手帳どうするんだ?」と聞かれた。 当然返すつもりだが、手帳には名前しか書かれていなかった。 つまり返すあてがないのだ。黙りこんでいるとやっぱり、とつぶやかれた。 「彼女は2年1組だよ。」 僕の心を読んだように木吉せんぱいは言い、返すついでにちゃんと見てきなよ、と笑うので僕は少し苦笑いでお礼を言って部室を出ようとすると、後ろでみんながざわざわし始めた。 「おい、黒子っ!お前2年1組に行くのか!?だったらオレも…」 「いや!ここは彼女を見つけやすいように鷲の目を持っているオレが…」 「いやオレが…!」 「僕が!」 ここぞとばかりにみんながオレが僕がと寄ってきた。 なぜ渡しに行くだけなのについて来る必要があるのだろうか。 いりません、と言うが聞こえてるはずがなさそうなので、音を消すように部室を出た。 [*前へ][次へ#] [戻る] |