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近接戦闘型魔術師(仮)
裏切りと殺戮への衝動

『鷹の眼』|| あらゆる状態異状系,一部の支援系魔術を拒絶する力を持つ。しかしそれは副産物的なものであり、実際の能力は周囲100mほどを見なくても確認できる力にある。その他に、胴体視力の向上や視力が爆発的に上がる等の効果もあったりする ||



 俺はゆっくりと右目を開き周りを視認できることを確認すると、ジイに向き直る

「なんなんですか……その古代魔術式の刻まれた右目は……!?」
「あんたは知らなくてもいいことだ」

 そう言い切って会話を強制的に終わらせて、俺は右手を構える

「ファイアーボール(近接型)」

 掌に慣れた感覚が渡り、魔術が完成したことを悟る

「ハ……たかが貴方ごときの低級魔術ごときに私が遅れを取るわけが……」
「本気でいくぞ?」

 AGIを完全に解放し、相手を見据える

 そして次の瞬間、すでに俺はジイへとファイアーボールをぶち込み、吹き飛ばしていた
 それが爆発した瞬間、さらに同じ魔術を用いて追い打ちをかける

 何度も何度も何度も何度も、その体に近接型ファイアーボールをぶち込んでやる

「この……!」

 相手が時々放ってくる闇属性の魔術も、気にすることもない
 俺にとってはそんなもの、止まっているのとも同義なのだから

「ファイアーボール(近接型)」

 もう何度もとも知れないファイアーボールをぶち込んだ瞬間、ジイの顔は確実に恐怖に歪んでいた
 もう少しでHPは0か……

 だが、ただ死ぬだけでは面白味がない

「やめろ! やめてくれ! わかっています、もう抵抗しません! ですから……」

 ……動きを、止めてやる
 そしてジイの顔に『安堵』というものを見た瞬間、再び動く

 残った左目を、抉る

【グチャ……】
「ぅぁあああああああああああああ!!??」

 その目からは血や白い液や垂れていた
 だが俺はそれを気にも止めず、ジイの右手、左手、右足、左足、と順番に骨を砕いていく

「ぎぃぅうああああああああああああ!!」
「あはははは」

 ……絵的にこれは、どうだろうか……
 五歳の女の子が、平気で大人の目や足を砕く絵……うん、鬼畜

「ゆるし「ゆるすと思うか?」」

 ……俺はいつだって、裏切られても良いように心構えをしてきた

 そして予想は、当たった
 やっぱり人は信じるものじゃない
 深い関わりなんて持つべきじゃないんだ

 そう思いながら俺は、五年間ずっといっしょにいてくれた、この世界で第二の親とも言える人物を……躊躇無く殺した

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あきゅろす。
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