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皇女は国に帰らない(紅い月・改)
―oneself―

   ――ケイト、私のたった一人の可愛い妹――



 私は気が付いたら“施設”に居た。

 そして、気が付いたら隣に貴女がいた。

 暗い目をしていた私にとって


   貴女は太陽だった。


 ……貴女にはそんな自覚無いとでしょうけど。


   ――ケイト、私の太陽――


 ねぇ知ってる?

 貴女は私を、まるで救世主のように扱うけれど。

 本当は―――




 ―――本当は、私があなたに救われていたのよ?





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