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『糸の切れたマリオネット』


横顔をじっと見つめていると、イオが振り向いてにこっと笑う。そして、左手を差し出してきた。

「え?」

「だめ?」

突然の変化に面食らう。先程までのごちゃごちゃした思考も吹っ飛ぶくらい、一気に呆けた。
どうやらひどくお気に召したらしい。

「…イオの中での“手繋ぎ”の概念てどんなよ」

「んー、“親愛”かな」

まあ…悪くないか。
人もいないし、ちょっとだけならと右手を差し出して軽く握る。嬉しそうにされると悪い気はしない。



そのまま取り留めない会話をしながらバス停へゆっくり歩き、俺達は帰路へついた。





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あきゅろす。
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