『糸の切れたﾏﾘｵﾈｯﾄ』
４
（俺はイオに無理させてばかりだな…）
イオにだって、言いたくないことはあるだろう。だが俺が疑問に思うから、イオは自ら曝してくれる。そんな時に見せる表情はどこか辛そうで…。
「…ごめんね、イオ。ありがとう」
精一杯の感謝と誠意を込めて告げると、イオは優しく笑んだ。
「こんな体だけど…嫌いになっちゃった？」
「そんなことない！」
実際に触れたりして、確かにびっくりはしたけれど、だからといってそれがイオを否定する要因にはなり得ない。
「教えてくれて嬉しかった…」
「そっか…。俺も真紀に自分のこと知ってもらえて嬉しい。ありがとう」
そう言って、イオは俺の手を包み込むように握る。
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