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『糸の切れたマリオネット』




* * * * *


昨晩、匿うことを了承した俺は疲れがどっと押し寄せ、俺の眠いの一言にそのまま就寝準備となった。

そこで気づく。
この部屋にはベッドが一つしかない。

俺の唯一のこだわりでベッドはセミダブルではあったけど、男二人が寝るにしては些か微妙だ。かといって、床で寝るにしろその布団がない。

慣れない相手と同じベッドというのも抵抗があったが、床に寝かせるよりははるかにマシだ。
俺は一緒に寝ても構わないと言ったが、しかしイオはそれを拒んだ。

「世話になる身で、そんな厚かましいことはできない。それに俺は人間みたいにそこまで睡眠を重要視しないから、どこで寝ようが支障はないんだ」

「ん?そういえば、ロボットって寝るんだっけ?」

「一応。人間のとは意味合いが違うんだけど…例えるなら、テレビかな。オフにはしてあるけど、大元の主電源は切っていない、スタンバイの状態にするんだ。機械でも、休ませることは必要だからね」

「なるほど」

そうはいっても、やっぱりそのままというのは申し訳ないので、あるだけのクッションやら座布団やらをかき集めて寝床を作った。余っていた布団もあるだけ敷く。
そこにイオが寝て、俺はいつも通りベッドに落ち着きその日は終わった。





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あきゅろす。
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