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ずっと一緒に









…違う、

違う違う違う、佐久間じゃない


私を組み敷く彼の首からは、鈍く輝くエイリア石が項垂れながらも強く、存在感をあらわしていた。



「ッ離せ!!」


「…なんで?」


「私は佐久間のことが好きなわけじゃないわ!!」


「……、」



無表情、だ。こんな表情のことを本当は無表情だと言うんだ、そう思うくらい、何も感情が読み取れなくて、それでいて冷たい視線だった。


佐久間はおもむろに私の手からスルリと手袋を剥ぎ取って、そのまま両手首を纏め上げ、私の抵抗を最小限に留めようとしている。



「…ずいぶん抵抗ないんだな」


「やろうと思えば、すぐ逃げられるからね」


「……ああ、その目で俺の考えはお見通しってワケか、」



クツクツと笑いをこらえる佐久間、怖い、とも思ったけど、私も同じように壊れているらしい、笑顔と言う表情の作り方を忘れてしまった。



「…誰のことを考えてる?」


「…?」


「俺じゃないな、お前にそんな目で見られたことないし…円堂?キドウ?」


「……、」


「…風丸だな?」


「…!?」


「…そっか…風丸か……」



風丸、だけ、確信づいたようなセリフに驚いた。円堂でもなく鬼道でもなくなぜ、わかった?

私は緩んでいた佐久間の手を振り払い、組み敷かれるソファから抜け出す。



「…なァ、藍…俺な」


「…ナニ、?」


「俺…オレ、」



お前のこと好きなんだ


無表情でそういう、カレは歯車がガチリガチリとかみ合わずに可笑しくなった操り人形のように見えた。



「風丸がいなかったら、オレのこと見てくれる?」


「……佐久間、私は…」


「ラン、藍」




泣きそうな、狂ったように、カレは、言った
アイツが、風丸さえ居なければ、










   (…風丸が、危ない)











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