「あの人が2年風丸センパイ、DFでとっても足が速いんです、元陸上部で、円堂センパイの幼馴染です」
「さっきちょこっとだけお話したよ」
「あのマフラーをしているのが2年吹雪センパイ、ピンクの髪の人が同じく2年の染岡センパイです!二人ともFWで、我がチームではツートップで戦ってもらっています!!」
「へぇ〜、吹雪くん女の子みたい
染岡くんは不器用そう」
「そしてあの人が」
「鬼道くんでしょ?鬼道有斗くん」
「えッ何で知っているんですか!?」
「…だって、有名だったし」
青いマントをなびかせる、彼は楽しそうに、サッカーをプレイしている。ねぇ、君の帝国でのチームメイトが、…なんて言えないんだけど
「ねぇねぇ、あの女の子は?」
「あッあの人は塔子センパイ、DFです!
男勝りでさばさばしてて、素敵な人ですよ!!」
「へぇ、カッコイイ」
「ちなみにわが国の総理大臣の娘さんです!!」
「…え゙!?」
総理大臣の娘もサッカーやってるのか…すごいなぁ…世界の危機だからなのかもしれないけど、宇宙人と総理大臣の娘が戦ってるなんて、よく考えたら凄いことで
「…藍ちゃん?」
「へッはい!?」
「あッ藍センパイ、こちら、マネージャーの木野秋センパイです!!」
「よろしく藍ちゃん、気軽に秋って呼んでね?」
「うん、よろしく」
「そしてあちらが雷門夏未センパイ、雷門中学理事長の娘さんです!」
「……、」
タラリ、と汗が流れる気分だ。
このサッカー部はなってるんだ、メンバーの経歴がおかしいぞ、相当。
「何かわからないことがあったら、何でも聞いてね!」
「うん、あのさ、練習に混ざってもいいかな?」
「うん、いいと思うけど、一応円堂くんに聞いてくるね!!」
ふわふわと笑顔を向けられて、なんだかほわほわした。
眼帯の中の私の目は、やっぱり心を許した二人の視界が見えて、居心地の良さに、少し戸惑った。
「ちなみに藍先輩、秋先輩と夏未先輩は円堂先輩のこと…」
「…ウソ、ほんと?」
「協力してくださいね!!二人だけの内緒です!!」
「…うん、」
…くすぐったい、
こんなに居心地がいいのなら
(騙しているのが、ツライ)
[*back][next#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!
|