私は昔から､人よりも反射神経が良くて､それはそれはよかったらしくて､超人的とか言われていたらしい｡
自分もヒトより人から離れているのに気づいたのは､お父さんとお母さんとお別れしたときだった｡
｢今日から私が､お前の親だ｣
｢……､｣
｢…相模 藍(ｻｶﾞﾐ ﾗﾝ)､愛しい娘｣
そしてさらに､お父さんとお母さんが死んだのは､私の親になった〝影山零治〟の仕組んだもので､事故ではなかったということを知ったのは､愛情を一心に受けた後だった｡
｢…お父様､どうやって出所なされたのですか…｣
｢お前が知る必要は無い､藍｣
私の愛しい愛しい父親(ｶﾀｷ)の腕に収まる私の瞳をみて､お父様はニヤリ､と笑った気がした｡
｢結構､実に｣
｢…｣
｢〝実験〟は成功……藍｣
｢…はい､お父様｣
｢会わせたい者がいる､来なさい｣
｢…仰せのままに､｣
お父様からすると私は､良い〝実験材料〟だったんだろう｡
だけど私にとって､私を拾ってくれた〝父親〟だから
私は金のハイソルジャー
(憎みたい､憎めない､板ばさみ)
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