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Cherry blossom
くるい咲くのは誰のせい





とっても短い時間だったけど、本気で君のことが好きだったよ。きっとこれからも、君以外俺の目には映らないだろうな。


関係ないよ、
ニンゲンじゃなくても、俺は俺で君は君なら





だから…だから…帰ってきて……っ










チェリーブロッサム










彼が消えてから、しとしとと季節外れの雨が続いた。雨に打たれた桜並木達はまだ散ることはないけれど、力なく枝に付いているだけのようで
雨が上がり、天気予報では明日からまた春の陽気を取り戻す。




『円堂は桜が好きなのか?』


『桜が…っていうより、この桜が好き』


『…そっか』


『? なんでそんなに嬉しそうなんだ?』


『この桜が好きなんだろ?』


『…? そうだけど…』




君の幸せそうな笑顔が、どれ程俺にとっての幸福だったか。桜に憑く君は花弁と一緒にはらはらと美しくて儚くて、それゆえに脆かった。




また、桜並木は元気を取り戻して俺を体育館裏に誘い込む。


また、あの時のように
透き通った声で
風に撫でられるそらいろの髪を押さえながら
俺に微笑みかける姿が、はらはらと舞う花びらと一緒に現れないかな






女々しく願っても
桜並木に手を添えても
君の柔らかい頬や唇も
高い位置で結ばれたふわりとした長い髪ももう、戻ってこないのに…

















「……風丸、っ」






くるい咲き始めた桜が今度は、俺を儚い花弁で押し潰すんだ






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あきゅろす。
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