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03




所詮それは騎乗位というヤツだ

俺が動かない限り、最深部の異物感と快感は上がりもせず下がりもしないだろう。

そんなのに焦らされ続けていた俺は、耐えられえるはずもない



「…、く…は、ぁ…ッ」


「…ホラ、動けるじゃないか」


「は、あ…ッあ、ン…ッ」



最初の痛みからジワリジワリと快楽が襲う。

小さく動いていたのも、もう今は最浅部から一気に最深部まで、大きな動きに変わっていた。


いつもとは違う場所に当たって、いつもとは違う快楽に本能のまま貪り始める
ヒロトも大きな猫目を細めて、必死に絶頂の瞬間に耐えていた


そんなヒロトにまた欲情して、その瞳にキスを落とす




「っは、ごめ…自分で言ったけど…無理みたい、」


「へ、…っぁあ!!! っく…ハ、ぅ」



腰をしっかりとホールドしたヒロトは、いつもよりも荒々しく腰を揺らした。
騎乗位のほうが正常位より気持ちいのかも、と
変に頭の端では冴えていて、呑気にそんなことを考えた。



「ひ、ぁ…っや、ヒロ、ト…ッ」


「…っかぜ、まる」


「ッッあ!! や、ンン…ッ」



不意打ちは、嫌いじゃない
熱っぽい声で、熱い息が耳にかかって、快楽に快楽が上塗りされる



「…ッは、ぁ…はぁ、」


「…、あ…ごめん、風丸くん…」


「……いや、」



ただ呼び捨てされただけで達してしまって
それによって締め付けられたヒロトも達す

たったそれだけで込み上げてくる、この感情は



「…好きだよ、風丸くん…」


「…ッ、ヒロト…」


「好きだ、君のことが」



俺達の愛は、歪なんだ

それは正真正銘の、汚れのない愛情ではなくて


だから、コレは
好きって感情なんかじゃない

俺達はお互い、利用してるんだ



「…好きになっちゃった、ら…君は俺から離れる?」


「…ヒロト…もうやめてくれ…ッ」



離れたくないんだから








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