04
「………っん、」
頷くように視線を下に向けたのを確認した瞬間、口を塞ぐ。手を当てた頬は熱くて、彼の熱に溺れそうになる。薄く口を開いたのが了承の合図なのか、求めてきているようだったから舌を入れる。歯列を軽くなぞって、舌と舌を絡ませる。独特の接触音に気分が高潮するのがわかった。
「……っは、ぁ…ヒロ、」
「……やめる?」
「…………っ、」
十分に溶かしてから口を離してこんなことを聞くのは意地悪なの位、わかってる。大きな瞳から溢れる生理的な涙を掬ってあげれば、やめないでというかのように、僕の首に腕を回した。
「………言わなくちゃ、わからないよ?」
「っ……せ、セフレに…
………なってください…」
その言葉を聞いた瞬間、不覚にも口元が緩む。彼の細い腰に左腕を回して引き寄せてから、右手で彼の指に指を絡ませた。
「…契約、成立…」
―――引き金を引いてあげたのは、僕だ。
[*prve]
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