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「……風丸、この跡どうしたんだ…?」


「………え、?」



久しぶりにヒロト以外に触れたような気がした。フワリフワリと心地好い彼の腕の中で、その彼…円堂が俺に向けたあの表情と、言われて初めて気付いた痛々しい首筋の痣に、俺は一気に血の気が引いた……







  依存 イゾン







「ッヒロト…っ!!」


「……風丸くん?」



いつもなら来ない、西階段の向こう側にある教室の住人に俺から会いに来たのは初めてだ。

いくつかヒロトの反応を予想していたけど、彼は不思議そうにも驚いている様子もなく、いつものあの余裕のある笑みで、俺に場所を変えようか、なんて笑いかけてきた。





「……コレ、わざとか?」


「………、円堂君に言われたの?」


「ッなんでそういうことをするんだよ!!!円堂にこんなことバレたら…っ」



胸倉を捕みそうな勢いで、俺は噛み付くように彼に怒鳴り付けた。

彼の猫目は困ったように、一目のない暗い廊下の陰によってくすんでいて、俺のゆらゆらと揺れるテールに視線を泳がせている。



「…お前は何がしたいんだ?」


「…………、」







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