01
――――始まりは、いつも不定期。
優しくて、意地悪な君への悪あがきと精神的破壊。
重なりあえば、もう崩壊を待つだけなんだよ。
秘密 ヒミツ
「…相談?」
「……ああ。」
何ら関わりのなかった君。同じチームの仲間で、風のようにフィールドを舞う、そんな君。
想いを微かにも寄せていたあの人の、恋人。
「…少し…アドバイス?
をくれるだけで良いんだ。練習が終わったら、聞いてくれないか?」
クールダウンの為の体操でペアになった今日、風丸くんは僕に小声で問いかけた。
別に僕はもう、円堂くんを諦めた。実際、本気のものではなかったし、この二人の仲を引き裂きたくもなかったから、ただ微笑ましく他のチームメイトと眺めている程度。それで良かったと本心で言える。それ以上でもそれ以下でもなかったんだ。
でも今日、火薬を詰めたのは向こうだった。
[next#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!