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   君は精神安定剤




「……ごめん、」


「……何がだよ」



正気になった後なんて
事後に決まってて


頭を抱えたくても
完全に俺のせいだ
何か言いたくても
上手く言葉が出てこない


「……俺、はさ」


「…?」


「…嫌だったら
本気で抵抗してたと思う…」


「……風丸?」



風丸の左側に座ったら、彼の表情は全く見えない。

月の光が風丸を青白く照らす。月の光がこんなにも明るいなんて、最近知った事で



「…別に、嫌じゃないから…」


「…かぜ、」


「お前が次おかしくなったら、責任持って俺がお前の面倒見る」


「………っ」



ゆっくりと、視線を絡ませて
風丸は俺にかぶり付く


寝ていた風丸の体温は高くて、自然と手を回してしまう。



「……すき?俺のこと」


「……す、き」




   (君は精神安定剤)


  君の心音で眠りにつくよ









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