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    覗 き 見




※雷門の合宿に剣城も参加してる










突然、ぱちりと目が覚めた。あまりにもいきなりで、夢と現実の区別がつかず脳がグラグラと揺れて、それでいて意識ははっきりとしてるから不思議な気分だ。
喉がカラカラでくっつきそうだ、気持ち悪い喉に潤いを求めて、俺は足音をたてないようゆっくりと静かに多目的室を抜け出し食堂に向かった。


食堂の小さな灯りを頼りに、磨き上げられたグラスを手に水を飲み干す。何杯か飲んだ後、食堂のホールの方で気配を感じた、それと、衣擦れの音、だ。誰かいる、二人以上。ここにいるのは雷門のサッカー部だけのはずだ、わかってる筈なのに俺は無意識に気配と物音を消して、食堂の台所出口の隣にある扉に向かい、気づかれないようにそっと、数センチ扉を開けた。



「(…キャプテン…と、霧野さん…?)」



ピンクとブラウンの髪が、食堂の小さな灯りよりも乏しい光のなか、身を寄せ合っていた。…寄せ合う?じっくり見ると、微かに漏れる霧野さんの声も聞こえてくる。



「っ、ふぁ……や、………んど、う…」


「……きり、の」



キス、してる。ドクン、と心臓が大きく跳ねた。霧野さんを食堂の大きなテーブルと自身で押し付けて、キャプテンが霧野さんの唇を塞いでいた。こちらの角度じゃ出し入れされる舌とか、霧野さんのエロい声とか、キャプテンのエロくとろけた表情とか。全て丸見えだ、喉がまたカラカラと渇き出した。



「(…霧野さんとキャプテンは恋仲か…)」



時々なんかいい雰囲気だとは思ってたが、案の定ホモってわけか。でも、ホモって言うにはなんか差別感がある、この二人には男女とか男同士の壁とか感じなくて、男同士(はてまた女同士)にしか見えないのに、そう見えない。矛盾してるけど、そうとしか表現できない感じだ。



「しん、ど……ぅ、ぁん」

「霧野…声おっき……」



俺のこと、気づかないのか、キャプテンのシャツがしわしわになるほど握り締める霧野さんの切なそうな表情を見て、ドキリとした。今の表情、って辛そうだ、った。思えばキャプテンも、霧野さんに負けないくらい、



「(……隠しながら愛し合うのって、辛いんじゃねえの?)」


「…わぁ、キャプテンと霧野センパイ顔えっろ…」


「ッてん、!」


「し…今気持ち良さそうなんだから、ばれたら中断しちゃうでしょ?」


「いや、てかお前、いつのまに…」


「今来たばっかだよ、剣城、すっごいエロい顔しながら見てた」


「ッッ、」


「…良いね、本当に好きなんだね、どっちもそんな顔してる」


「……てんま、」


「し…俺たちも、後で、しよっか」



ニコリ、と微笑んだ天馬は、すぐにセンパイ二人の行為を真剣な目で見ていた。…なんだコイツ、俺たちもセンパイ達と同じ境遇なんですけど、コイツわかってる?








覗 き 見
「…なあ神童、何か聞こえない?」
「……俺も思ってた」







---------krtr---------



寝ようとしてたときに思いついて飛び起きたよね^q^


剣城くんが先輩をどう呼んでるのか知りたい^q^


\追記/
こちらのss、問題発生してお世話になりました方(一応匿名で)から許可を頂きましたので再度戻しました^^***
お騒がせいたしました…






あきゅろす。
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