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「君はなぜそんなことを聞くんだい?」


伊集院は不思議そうな顔で質問で返してきた。


「だってさ自分で言うのもなんだけど、僕って地味だし。伊集院はほら、クラスのリーダーって感じだし!だ、だからなんでかなーって…」

「そんなもの、簡単さ。君が気に入ったからだよ」

「……き、気に入った?ど、どこが??」



謎は深まる。




今まで何の接点もなかったのだから、気に入られる要素が思い当たるはずもない。


僕の質問に伊集院は暫く首を捻り考えた末、人差し指を立てニッコリと微笑んだ。



「強いてあげるなら、可愛いところだろうか」

「か、かわっ!?」



可愛いだって!?

ますます意味がわからない!!


こんな平凡な僕のどこに可愛さを感じるのか…


伊集院という人間は相当変わり者らしい。



「……伊集院て、目が悪いんじゃないのかな」

「自慢ではないが僕の目は両目とも2.5だよ」


そういう意味じゃなかったんだけどな…。

というか視力良すぎ。







そう、きっかけは何であれ、僕はこの時直感した。


良くも悪くも、明日から新しい日々が始まると―――。




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