普通の小説
『彼女の居場所』
『彼女の居場所』
とても、大切だった。
愛しかった。
だけど…
君は死んでしまった。
僕は"彼女"を失ってから毎日窓辺で寝ていた。
「きゃっ!」
グラスの割れる音と一緒に妻の悲鳴が聞こえた。
「どうしたんだ。」
僕が聞くと妻は驚いた顔で言った。
「今、貴女の膝にハナがいたように見えて…。」
僕は視線を移した。
―…みゃーぉ
"彼女"の声が聞こえた気がした。
そして、気づいた。
「あぁ、ここに…居たんだね」
僕は涙を浮かべて胸を押さえた。
END
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