オシマイ・後(端/裏)
部屋には、グチャグチャと、卑猥な音がこだましている。
その触手は、我が輩が少しでも反応するとそこばかりを執拗に攻めてきて、ついには上にまであがってきていた。
上と下、両方の性感帯を攻められた我が輩の雄の先からはとめどなく汁が滴り落ちている。
羞恥と快楽と。
もう何がなんだかわからなくなっていた。
でも、それでも必死に声を抑えていれば、それが気に入らなかったのか、攻め方がどんどん激しくなっていく。
「……うっ、ひ…ふあ…っ……く、……!!」
まさかこんなワケの分からない触手に犯されてイクわけにはいかない。そんなの我が輩のプライドが許さない。
そう思っていたら、いつの間にかペニスを撫でていたはずの触手は徐々にに後ろに移動してきていて。
ぬるり、と本来ならば排泄器官であるそこをなであげた。
それに体が跳ね上がるのと同時に我が輩は、これから起こる事を理解する。
「…あっ、まっ、待って…くれっ…!そ、こはぁ………!!」
だが触手が止まってくれるはずもなく。
中に侵入してくる感覚に拒絶を覚えたが、中でぐねぐねと動き回られれば全身を駆け巡るその甘い痺れにすぐに全身の力が抜けていった。
「ふあっ、ああっ!!んああああっ!!」
もう声を我慢するなんて芸当をしている余裕なんてない。
体をのけぞらせながらびくりびくりと震えていれば、すぐに二本目の触手が伸びてきて、我が輩のすでに一本加えているそこのふちを撫で回した。
「くあああんっ!あ、だっ、だめ、だ!そっ…な、にほっ…もムリっ、だあっ!やめっ…待っ……んあああっ!!」
我が輩の声など無視をして、すぐに二本目も中に侵入してくる。
我が輩の普段はキリッとつり上がったその目は、今は快楽に溺れてとろんと垂れ下がり、大粒の涙を流していた。
中をバラバラに出入りされて、別のポイントを突かれて、快楽と熱で狂ってしまいそうだ。
もういっそ狂ってしまえたらどんなにいいか、そう何度も思った。
でもその度にリヒテンの顔が頭に浮かんで、なんとか持ちこたえていた。
そうしているうちにも我が輩の限界はしだいに近づいてくる。
いつの間にか自分からも腰を振っていて、屈辱で両手を握りしめたが、それをやめる事はできなかった。
だんだん意識が遠のいてくるにつれて、声も大きくなってくる。
ああ、もう無理だ。
早く、快楽の中に落ちていきたい。
そう思って、自分にかかってくる快楽を素直に受け止めようと体から力を抜いた、その時だった。
パタパタと、足音が聞こえてくる。
この我が輩が聞き間違えるはずもない。
この足音は
リヒテン?
足音がどんどん部屋に近づいて来ている事を感じて、理性を取り戻した我が輩は必死に抵抗するが、もう遅すぎた。
「くああっ、来る、なっ!リ、ヒテ……っ!!」
「お兄様?!どうなさったのですか、お兄様!!」
最後の抵抗は無情にもあだとなり、足音でリヒテンが走ってきているのが分かった。
ああ、我が輩は誰を恨めばいいのだ?
撫子か?いや、違う。
では菊?違う。菊もイヴァンに命じられた被害者だ。
じゃあ…イヴァン、か。
そうか。恨むぞ、イヴァン。
絶対許してなどやるものか。
そして、部屋の扉は開かれて。
驚愕するリヒテンの前で、我が輩はだらしなくも白濁を放った。
しばらくすると、状況を理解したリヒテンは泣き崩れて、我が輩の事をこんなやつだと思ってなかったとか、泣きながら言っていた。
そして最後に言ったのは
(そんなお兄様なんて大っ嫌い!!!)
もう
オシマイ
――――――
泣きじゃくるリヒテンは、後から来た撫子が連れて行って
我が輩はそれを、ただ見ている事しかできなかった。
.
えろんぬ描写が少ないですね!
ひぐらし聞きながらぽちぽちしてたらただのシリアスになりかけて…!
ここからタグ使ってみました。
なんと半端な…!!
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