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「ご…ごめんな、さ…」

「あの一味につけられたんだろ」

「……」

「そうだな?」


ずっと視線を合わさず黙りこくるチアキだが、その沈黙こそ肯定の意味になっていた。


そして、彼女の首筋に視線を移すと、くっきりと赤い跡が残っている。


間違いない。
さっきぶっとばした男がこいつを…。


アオイはいらだつように舌打ちすると、拘束していたその手を離した。



「今日はさっさとねろ。いいな」

「アオイさ……」

「いいな、チアキ?」



有無を言わさず、チアキに命令をする。

彼女は肩を震わせながら、小さく、そしてゆっくりと頷いた。


「………鍵はしめておく」



パタンと扉を出てアオイは行ってしまった。


「……」


アオイがいなくなってチアキは着替え始めるが、
衣服が傷に触れて感じる痛みよりも、今にもあふれ出そうな涙をこらえる方が辛かった。


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