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ばたんっと、扉を閉めた。


病院の人々はチアキの存在を邪険に扱うようになり、とうとう倉庫のような場所にチアキを隔離した。


ここはひどい疾患にかかったものが閉じ込められる、なんの優しさもない、寒い場所で、いつかの地下牢ほどではないが、それでも怖かった。


でも二人の前で自分がまた傷付けられるほうが怖かった。




「………まだ、がんばれるよ…」


頼りない声で震える声で自分にいい聞かせる。

くじけそうだ。


もう諦めてしまいそうだ。


やめた方がいいのかもしれない。これ以上は私が無理なのかもしれない。




薄い頼りない布に包まりながらチアキは眠りにつこうと身を縮めた。



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あきゅろす。
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